コンセンシスが事業を2社に分割する。保有する暗号資産ウォレット「メタマスク」が独立企業となる。ただし、投資家が注目する株式上場やメタマスクのトークン発行については依然として不明である。
メタマスクは、100万人を超えるユーザーがダウンロードし、取引所に預けず自身で暗号資産を保管するために使うアプリ。今回の分社化は親会社が水曜日に発表した。
コンセンシスがメタマスクを分離する理由
新会社は法的人格を維持しつつ社名をメタマスクに変更。今後はコンシューマー向け製品のみを開発する。イーサリアム共同創業者のジョー・ルービンCEOが引き続き会長兼最高経営責任者を務める。
一方、銀行や開発者向けサービスは新設会社に移管し、こちらはコンセンシスの名前を継続する。イーサリアム上で低コスト取引を実現するネットワーク「リネア」も新会社に含まれる。マイク・クリアク氏が最高経営責任者、デイビッド・カニンガム氏が社長を務める。
ルービンCEOは、コンシューマー事業の成長速度が他事業を上回っていたと説明。分社化は2026年末までの完了を目指す。ウォレット保有者は、これまで通り同じアプリ、秘密鍵、資産を利用できる。
メタマスクは現在「オープンマネー」プラットフォームとしてブランドを打ち出す。ウォレット内でカード支払い、貯蓄、取引ができ、利用者自身が秘密鍵を管理するモデル。
依然として残るIPOとトークン発行の疑問
コンセンシスは2026年に新規株式公開(IPO)を計画していた。5月には、暗号資産市場の低迷により計画が後ろ倒しになったとBeInCryptoが報道。クラーケンやグレースケールのIPO延期と同様の動きとなった。
ルービンCEOは新たな上場時期を明言しなかった。広報担当者はさらに明確なコメントを避けた。
「市場の憶測や今後の資本市場での動きについてはコメントしない」——同社広報の発言をFortuneが報じた。
取引所で「MASK」と呼ばれてきたメタマスク・トークンも、依然として発行されていない。ルービンCEOは過去にトークン発行を示唆していたが、現行規制下で自社トークンを発行する企業が減少していると語った。
今年は投資資金が生成AI上場銘柄に流入。こうした動きが暗号資産関連のIPO計画を停滞させた。独立したメタマスクの方が、総合ソフトウェア企業よりも投資家に説明しやすいとの見方もある。だが今のところ、上場の予定やトークンの発行は未定のままである。









