ビットコインの代表的な企業・個人の擁護者は、マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏と『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏である。両氏は、世界最大の暗号資産が2025年末までに2倍になると予測した。
今月初めの過去最高値12万6000ドルから下落し、現在は11万1000〜11万5000ドルで推移する中での予測である。
Sponsoredマイケル・セイラー氏の15万ドル見通し
表向き、ビットコインは10月10日の暗号資産市場全体での190億ドルのショック的な清算からなお回復途上にある。しかし、業界の有力者はクリスマスまでに過去最高値更新に楽観的である。
CNBCで、マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長は、短期の調整にもかかわらず成長サイクルは健全だと述べた。
「ビットコインは今後もじり高になると思う。業界が整備され、ボラティリティは低下している」とセイラー氏。
同氏は、同社を追う株式アナリストのコンセンサスを根拠に、2025年末までに15万ドルに達し得ると見込んだ。
「現在の想定は、今年末に約15万ドルだ」と同氏。「今後4〜8年で、1枚100万ドルまでじり高にならない理由はない。長期では、今後20年間は年率約30%で上がり、ビットコインは1枚2000万ドルに向かうと見ている」
セイラー氏の強気は、マイクロストラテジーの継続的なビットコイン積み増しと一致する。同社は10月下旬に約4340万ドルで390BTCを購入し、保有総量は64万808BTCとなった。
Sponsored Sponsored一方で、同社株(MSTR)は今月に約13%下落し、332ドルから289ドルに低下した。直近高値からのビットコインの反落を反映した動きである。
この下落は、MSTRの評価が暗号資産市場のセンチメントに強く連動することを示す。
キヨサキ氏の20万ドル見通し
一方、ロバート・キヨサキ氏も同様に強気な見方をX(旧ツイッター)で示した。同氏は「ビットコインを数百万ドル分保有している」と明かし、年末までに20万ドルに達すると予測した。
キヨサキ氏は自身のポートフォリオを例に、投資での感情のコントロールの重要性を強調した。「負ける人は、裕福になることより損失を恐れる」と記し、短期の損失への恐れが長期の利益を見えなくすると主張した。
Sponsored Sponsoredこのメッセージはビットコインの個人投資家に響いた。とりわけ、忍耐が試された変動の大きい月だったためである。
感情の制御という枠組みは暗号資産サイクルの定番でもある。下落局面での粘りが大きな上昇に先行することが多い。
Sponsored市場動向
ビットコインは現在、11万1000ドル近辺で推移する。出来高と先物の資金調達率は、10月初旬より大きく低下している。
機関の資金流入は堅調だが、流動性の薄さと清算の集中で短期リスクは高まっている。
アナリストは、この下落をトレンド転換ではなくサイクル中盤の調整とみる。オンチェーン活動は増加が続き、取引所残高は減少している。投資家の蓄積の兆候である。
セイラー氏の体系的な見立てと、キヨサキ氏の行動面の枠組みは同じ確信を示す。ビットコインの長期的な軌道は上向きだ。
両氏は、マクロの不透明感とボラティリティにもかかわらず、2025年にかけて大きな上昇を見込む。