イーロン・マスク氏が、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏によるブルーオリジンへの個人での280億ドル規模の出資に対し、公然と称賛の意を表した。ベゾス氏は民間ロケット開発企業ブルーオリジンの将来的な上場についても言及した。
こうした称賛は異例である。両者はこれまで長年にわたり、打ち上げ契約や衛星インターネット事業で競合関係にある。マスク氏が率いる民間ロケット企業スペースXは、6月に上場した。
ベゾス氏が外部投資家の受け入れに踏み切った理由は
ベゾス氏は2000年にブルーオリジンを設立した。再使用可能なロケットや月面着陸船を開発し、NASAや軍向けの打ち上げ業務でスペースXと競っている。
ベゾス氏はこれらの数字について、FOXニュースのブレット・ベイヤーアンカーと共にフロリダ州ケープカナベラルのブルーオリジン工場内で話した。
同氏によれば、最近ブルーオリジンは外部の投資家から100億ドルを調達した。設立26年で初めて外部資金を受け入れた格好となる。
ベイヤー氏によれば、資金調達ラウンドの需要は提供株式数を上回ったという。
またベゾス氏は長年外部投資家の受け入れを控えてきた理由についても説明した。
「外部から出資を受け入れるのは、それが彼らにとって良い投資だと確信できるまでしたくなかった」と述べた。
ジェフ・ベゾス氏、FOXで述べた
同じインタビューでは、ブルーオリジンの上場についても議論が及んだ。
この後、X(旧ツイッター)の保守系アカウントがインタビュー動画を転載し、富裕層擁護の声として紹介した。これにマスク氏が「ベゾス氏が宇宙に情熱を持っていることを嬉しく思う」と簡潔な称賛を返した。
ブルーオリジン上場はどれほど先か
ただし、ベゾス氏はブルーオリジンの上場が近い段階にないことを示唆した。上場は「いつか」実施するとしつつ、「数年先」になる見通しを語った。
それでも、将来的にブルーオリジンの公開企業化は「理にかなうだろう」とも述べた。
資金調達後も、ブルーオリジンはスペースXとの差を大きく残す。マスク氏のスペースXは6月上場時、1兆7700億ドルの評価額に到達した。
この差は投資家にとって重要となる。例えばモルガン・スタンレーはスペースX株が今後2倍に上昇すると予測する。
またスペースXの時価総額が新規大量上場の基準になりつつある。AnthropicのIPO申請では、上場時に2兆ドル超の評価額となる可能性も示唆されている。
一方で競争はロケット分野だけにとどまらない。マスク氏は最近、デルタ航空CEOがアマゾンのLeoを選びスターリンクを拒否したことで解任されるだろうとも述べている。
短期的には、ブルーオリジンは12月のニュー・グレンロケットの再打ち上げを計画している。将来的にブルーオリジンが上場すれば、個人投資家も宇宙産業で2つ目の大型銘柄を選択できるようになる。しかし現時点では、同市場での主役は依然スペースXである。









