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ナカモト社、2025年通期で純損失522億円=ビットコイン戦略を本格化

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執筆&編集:
Shigeki Mori

31日 3月 2026年 09:00 JST
  • ナカモト(NASDAQ: NAKA)は2025年通期でビットコイン評価損などにより約5,220万ドルの純損失を計上した。
  • 2026年2月にBTC社とUTXOマネジメントを買収し、メディア・資産運用・コンサルを統合したビットコイン事業会社に転換した。
  • 年度末後に約2,000万ドル相当のビットコインを売却し、短期流動性を確保する一方、長期保有方針は維持している。
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ビットコイン関連企業のナカモト(NASDAQ: NAKA)は30日、2025年第4四半期および通期の決算を発表した。ビットコインの公正価値下落を主因に、通期の純損失は約5,220万ドル(約83億円)に拡大した。同社は2月にBTC社およびUTXOマネジメントの買収を完了し、メディア・資産運用・コンサルティングを統合したビットコイン特化型の事業会社への転換を進めている。

通期決算はビットコイン評価損が膨らむ

2025年通期の売上高は約182万ドルと、前年の約272万ドルから約33%減少した。GAAPベースの営業損失は約1億9,710万ドルにのぼった。損失の大半は非現金項目であり、デジタル資産の公正価値変動損失が約1億6,609万ドル、投資有価証券の評価損が約991万ドルを占めた。ビットコインの加重平均取得単価は1BTC当たり11万8,171ドルであったのに対し、2025年12月31日時点の市場価格は8万7,519ドルまで下落しており、保有する5,342BTCの評価に大きく影響した。非GAAPベースの調整後営業損失は約1,360万ドルとなっている。

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第4四半期単体では、ビットコイン価格が2025年9月末の11万4,078ドルから12月末に8万7,519ドルへ下落したことで、デジタル資産評価損として約1億4,258万ドルを計上した。

ビットコイン価格チャート6ヶ月足:BeIncrypto

また、メタプラネット株式など関連投資の評価損として約1,085万ドルを追加計上した。一方、BTC社およびUTXOの買収オプションの公正価値上昇により、第4四半期に約2億453万ドルの非営業利益を認識した結果、同四半期の純利益は約3,726万ドルとなった。

BTC社・UTXO買収でビットコイン事業を垂直統合

ナカモトは2月、ビットコイン関連メディア・イベント会社のBTC社と、資産運用会社のUTXOマネジメントの買収を完了した。BTC社は「Bitcoin Magazine」や「The Bitcoin Conference」などを運営する業界最大手のビットコインメディア企業である。これら2社の取得により、ナカモトはメディア・情報サービス、資産運用・金融サービス、コンサルティング・アドバイザリーの3事業を持つ垂直統合型の事業持株会社となった。

最高経営責任者(CEO)のデイビッド・ベイリー氏は、「次の段階は統合の実行と事業レバレッジの発揮だ」と述べ、各事業の収益化と追加的なM&Aの可能性にも言及した。

また、従来のヘルスケア事業については段階的な撤退を進めており、今後2四半期以内に完了する見通しだ。撤退により営業損失の削減とコスト構造の簡素化が期待されている。2025年12月31日時点の企業価値は約3億4,100万ドルで、時価総額1億5,400万ドル、負債2億1,000万ドル、手元資金2,300万ドルで構成される。

流動性確保へビットコインの一部を売却

年度末後、ナカモトは流動性の強化を目的として、保有ビットコインの一部、約2,000万ドル相当を売却し、米ドル建ての運転資金準備として確保した。この資金は戦略的投資、買収統合費用、クラーケンからの借入金に対する利息を含む運営費用に充当される見通しだ。同社はビットコイン保有を長期的な財務戦略の中核資産として位置付けており、短期の運転資金と長期保有分を分離する方針を維持している。

2026年3月27日時点の発行済株式数は約6億9,002万株、完全希薄化後の株式数は約8億9,272万株にのぼる。同社は引き続きビットコインの規律ある積み増しを方針として掲げており、事業キャッシュフローを再投資に回す姿勢を示している。

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