ナイジェル・ファラージは、来月開催される著名な暗号資産カンファレンス「デジタルアセットサミット」で講演予定だ。この動きにより、政策面での差別化を打ち出し、企業寄付者を取り込む狙いがあるとみられる。
講演では税制への言及が予想される。英国の厳しい新税制は暗号資産コミュニティに打撃を与えており、ファラージにとっても重要課題だ。今年初めには税関連の法案も提出している。
ファラージ氏と暗号資産の関係
Sponsored昨年、ドナルド・トランプ氏はナッシュビルのビットコイン会議を活用し、「暗号資産候補」として自らをアピール。業界から巨額の選挙資金を集めた。今度はロンドンで、同様に「トランプ的」な人物であるナイジェル・ファラージが、主要暗号資産会議で演説する構えだ。
銀行口座閉鎖、税制、政治連合
ファラージは、現在世論調査で首位に立つ極右政党「リフォームUK」のリーダーだが、単なる選挙戦略を超え、Web3との関係を深めている。
自身の銀行口座閉鎖の経験をきっかけに暗号資産に関心を持ったと語る点も、トランプ氏が業界を支持する理由に重なる。
以降、ファラージは議会で暗号資産に優しい税制法案を提案。英国の新税制は業界から反発を受けており、規制環境も他地域に比べ遅れ気味だと批判されている。
こうした背景から、ファラージと暗号資産業界の提携は双方に利益をもたらし得るが、小売投資家にとっては懸念もある。ファラージは「トランプ流」の政治手法を模倣しているが、トランプ氏が業界に大きな混乱をもたらした事実は無視できない。
今日の「犯罪が常態化した」状況は、トランプ氏の規制方針と無関係ではない。英国で同様の「親暗号資産」政治が進めば、長期的に新たなリスクを抱える可能性がある。