先物取引所Deribitは、30日の日本時間午後5時に約15万のビットコイン(BTC)相当のオプション、約6435億円を契約満期とする。同社は123万件、約3290億円相当のイーサリアム(ETH)オプション契約も保有。契約の満期に伴い、市場でのボラティリティ拡大が懸念されている。
暗号通貨のデータプラットフォームAmberdataによれば、30日で満期となるビットコインの契約は、オープンインタレスト(未決済建玉)の43%を占める。Origin Protocolのマーケティング担当副社長ヤン・サミュート氏は報道関係者に対し、「ビットコインが3万ドルを超えると、トレーダーはスポット市場で購入し、ガンマスクイーズに燃料を供給する。しかし、ビットコインが3万ドルを下回った場合、トレーダーはポジションをカバーするためにスポット市場で売るだろう」と述べた。つまり、満期が近づくとビットコインが3万ドルを超える可能性があれば、ディーラーはスポット市場と先物市場でビットコインを買う傾向にある。一方、3万ドルを下回る可能性があれば、ユーザーは売却せざるを得なくなる。これにより、ビットコイン・イーサリアムのわずかな価格変動による大きな価格変動が予想される。
- ショートガンマとは、オプションの売りポジション(コールまたはプット)を持つ状態を指す。ショートガンマのポジションを持つ投資家は、市場のボラティリティが増すとリスクの増大を予想する。
- ガンマスクイーズは、通常、コールオプションの買い手が大量に存在し、そのオプションの権利行使によって価格が上昇する場合に発生する。価格上昇に伴って、オプションのガンマが増加し、デルタ(価格に対するオプション価格の変動幅を表す指標)が急激に増加するため、オプションの買い手はさらに商品を買う必要が生じる。
ビットコイン関連商品は先週、過去1年で最大の週次流入を記録。ビットコイン関連製品は流入の主な資産であり、合計約269億2,400万円、総流入量の94%を占めた。ビットコインのボラティリティは15日の米大手資産運用ブラックロックのビットコインのスポットETF申請を機に増加。現在2.06%を推移している。
オプション取引は、購入者に後日一定の価格で資産を売買する権利を与えるデリバティブ契約。コールオプションは購入者に将来一定の価格で資産を買う権利を提供。市場上昇(強気)を予想する投資家はコールオプションを、下落(弱気)を予想する投資家はプットオプションを選ぶ。
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