Web3領域での事業支援やコンサルティングを手がけるPacific Meta(本社・東京)は29日、カーボンクレジットの発行から取引までをブロックチェーン上で管理・支援する「カーボンクレジットソリューション」を発表した。同ソリューションは、クレジットの発行・検証・取引の各段階を一元管理し、透明性や流動性を向上させるとともに、二重計上などのリスクを低減することで、効率化とコスト削減を実現する。
IoTと連携し、MRV業務を効率化
同ソリューションは、カーボンクレジットごとにブロックチェーン上で固有IDを付与し、IoTセンサーと連動して排出削減データをリアルタイムに監視。さらに、共通プロトコルを採用することで、地域をまたいだ互換性も確保している。これにより、煩雑な申請・モニタリング作業を簡素化し、現地での検証作業を最大70%、監査コストを最大40%削減するという。
Pacific Metaはまた、専門知識が求められるプロジェクト登録申請からモニタリング、クレジット認証までの一連のプロセスを包括的にサポート。加えて、カーボンクレジット領域における新規事業開発に関しても、事業企画からシステム開発に至るまで幅広く支援を提供する。
国際標準化とScope3開示への対応を見据えて
同ソリューションは、Web3分野でのビジネス支援を通じて蓄積したPacific Metaのブロックチェーン活用ノウハウを基に開発された。同社は、将来的にこのソリューションを国際的な標準として確立することを目指している。
Pacific Metaは2026年度から東証プライム市場に上場し、時価総額が3兆円を超える企業に対して、有価証券報告書でのScope3排出量(サプライチェーンを含む間接排出)の開示が義務付けられる。このような制度変更を背景に、カーボンクレジット市場では、二重発行・計上のリスク、MRV(測定・報告・検証)の高コストや検証の遅延、クレジットの品質・信頼性不足などが課題となっており、Pacific Metaの新たな取り組みは、これらの課題の解決につながるものとして注目される。
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