リップルは11月1日、エスクローから10億XRP(現在価格で約25億ドル相当)を放出する。これは毎月の定例スケジュールの一環
この放出は2017年に導入した流動性管理の枠組みを継続するもので、トークン供給の予見可能性を確保する設計
SponsoredXRPの供給と市場への影響
リップルは毎月10億XRPをアンロックし、その70〜80%を新たなエスクローに再ロックするのが通例。運営費、機関向け販売、エコシステム支援に使うのは2億〜3億XRPのみ
このプロセスは完全にオンチェーンで監査可能で、突発的な供給ショックの防止を意図した設計。直近のXRPの価格変動を受け、次回アンロックに市場の注目が集まる
10月のXRPは2.30ドルから2.68ドルで推移。リップルの機関向け拡大やエバーノースの10億ドル規模の上場計画への期待が下支え
エスクロー放出の規模は大きいが、多くが再びエスクローに戻るため、アナリストは直接的な価格影響は限定的とみる
ただし、今月リップルがどれだけ再ロックするかに注目が集まる。2026年に向けた流動性と販売戦略の示唆となり得るため
Sponsored Sponsored再ロックが少なければ、配布や資金調達活動の増加を示す可能性
コミュニティの議論:時価総額とエスクロー済みトークン
今週のXでは、XRPの時価総額の算出方法を巡る議論が再燃
Sponsored Sponsored開発者のVincent Van Code氏は、350億XRPがエスクローに残る以上、XRPの有効供給は過大計上だと主張。同氏はこれをビットコインの紛失・休眠コインに例え、時価総額は実際の流動性を歪めると訴えた
リップルのデイビッド・シュワルツ元CTOがその区別を明確化
取引所側は、エスクローのXRPは公式にアンロックされるまで非流通であると強調。一方で将来放出分への二次的権利は売買可能で、先渡し契約に類似するとした
Sponsoredリップルの第4四半期の勢い拡大
このエスクロー論議は、リップルにとって節目の月に起きている。リップル支援のベンチャーであるエバーノースは上場し、10億ドル超を調達する計画を発表。機関向けXRPトレジャリー企業として最大規模の地位を目指す
また、日本のgumi Inc.がリップルとSBIグループの取り組みに参画し、機関金融におけるXRPの存在感を強化
一方、10月のXRPはテクニカルでも活発。2.63ドルのレジスタンスを一時的に上抜けたが、FRBの最新の政策判断後に暗号資産全体が変動し、反落した
XRP保有者にとって、11月1日のアンロックは日常だが戦略的に重要。リップルが通常の再ロックを維持すれば、価格圧力は小さい公算
ただし、センチメントはアンロック後の流動性管理と、エバーノースの取り組みによる機関フローがオンチェーンに現れるかに左右される可能性