米上院議員バーニー・サンダース氏は、米グーグルが学校向けAI提供を巡り「恐喝」していると非難した。同社は、K-12(幼稚園から高校まで)の生徒アカウントで検索機能とAIツールを停止し、その有効化を学校管理者の判断に委ねる方針。
グーグルは「学校の管理権限が強化される」と説明。一方で、検索機能にはAI機能が一体化しており、学校側は片方だけを利用することができないと批判の声も上がる。この対立構図が親会社アルファベットの中核事業に政治リスクをもたらしている状況。
生徒が検索機能の利用権を失う理由
グーグルは11月3日に本件を発表。詳細は今後数カ月以内に公表予定。ジェミニ、ジェミニノートブック、Classroom向けジェミニ、および検索機能はいずれも、管理者が有効化するまで生徒アカウントには提供されない見通し。
同時に、グーグルは生徒向け検索に「宿題モード」も試験導入予定。課題支援を求めた生徒には、検索結果上部の生成AIによる要約(AI Overviews)やAIモードが、答えの提示ではなく、手順を一つずつ指導する形式だ。
論争の焦点は、AI導入を拒否する学校への対応にある。グーグルの教育担当バイスプレジデント、クリス・フィリップス氏の発言として、こうした学校は検索機能自体も利用できなくなるとCBSが報じた。
これに対し、サンダース氏は本件を「恐喝」と批判し、AIの一時停止の持論を繰り返した。同氏は9月にもAIの全面停止を要求していた。
グーグルは学校におけるAIと検索機能を分離できるか
反発を受け、数時間後にグーグルは釈明記事を掲載。管理者はジェミニ、ジェミニノートブック、検索の各機能を個別に有効化できると説明。
しかし、その記事にはコミュニティノートが付き、グーグル幹部の発言として「検索とAIは高度に統合されており、検索機能を有効化した場合にAI機能もセットで提供され、個別の無効化はできない」と指摘。
米連邦取引委員会(FTC)前委員長のリナ・カーン氏も本件に言及。X(旧Twitter)の投稿で、この動きは規制のない独占企業に重要なサービスを握らせる危険性の表れだと述べた。
アルファベットにとってはタイミングも悪い。10月下旬には株価が過去22年で最大の下落を記録した。
一方、学校におけるAI論争は、AI開発の一時停止を巡りワシントンで高まる圧力とも連動。同時にサンダース氏はAI業界の選挙資金が米政界へ流入していることにも警鐘を鳴らしている。











