ビットコインのホワイトペーパーは明日で公開から17周年を迎える。一方でサトシ・ナカモトのウォレットから資産が流出している。直近24時間で同氏の保有総額は50億ドル超減少した。
個人投資家と機関投資家が自信を失い、BTC価格は苦戦している。先行き不透明な局面だが、こうした象徴がコミュニティの弱気を一段と促す可能性がある。
Sponsoredサトシ・ナカモトのビットコイン保有量
一部アナリストの強気な期待はあるが、足元でビットコイン価格は下落している。市場ドミナンスの変化がこの傾向をさらに増幅させる可能性がある。
本日早く、Arkham Intelligenceは、サトシ・ナカモトの個人ビットコインウォレットの評価額が24時間で50億ドル近く減少したと報告した。鮮明なデータポイントである。
Arkhamは1日あたりの損失は50億ドル未満にとどまったと主張した。ただしこの観測は、ビットコインが約10万8000ドルで取引されていた時点のものだ。その後、BTC価格はさらに下落し、10万7000ドルを割り込んだ。
この下落が続くかは不明だが、不吉な兆しに見える。明日はサトシがビットコインのホワイトペーパーを公開してから17周年であり、暗号資産コミュニティは脆弱な局面にある。
Sponsored危機と断じるのは時期尚早だが、個人投資家のセンチメントは恐怖に傾きつつある。
不安な記念日
それでも、不安感を強める材料はいくつかある。連邦準備制度理事会(FRB)は昨日、利下げを実施した。通常は暗号資産の上昇要因である。
しかし、その後は個人投資家も機関投資家も資金を引き上げている。自信の低さを示し、価格下落を招いた。
さらに、専門家が厳しく批判しているのは、ビットコインがサトシの初期構想から逸脱した点である。本来は無国籍かつ分散型のはずだが、現在は主要政府との絡みがこれまで以上に深い。
レイ・ユセフ氏はBeInCryptoに主張した。これにより米国が業界の時価総額を「計画的な解体」へと導く力を持ち得るという。
言い換えると、ビットコインの歴史を通じて、サトシ・ナカモトとその構想は幅広い支持者の共通の拠り所であった。コミュニティの大きな節目を前に同氏のウォレットから資産が流出しているなら、それも意味ある象徴となり得る。
好むと好まざるとにかかわらず、象徴や物語は投資家のセンチメントを大きく左右する。個人投資家の確かな自信が欠ければ、トークンは短時間で歴史的な急落に見舞われ得る。
