9月第2週、フィデリティのソラナETF(FSOL)、カナリーのHBAR ETF(HBR)、XRP ETF(XRPC)がデポジトリー・トラスト・クリアリング・コーポレーション(DTCC)のウェブサイトに登場し、グローバルな暗号資産コミュニティを沸かせた。
この動きは、米国市場に暗号資産ETFを導入する上で重要なステップを示すものだ。しかし、承認が近いかどうかについては依然として疑問が残る。DTCCへの掲載は何を意味するのか。
ソラナ、XRP、HBARのETFがDTCCにリスト掲載されたことへの専門家の見解
DTCCは米国の主要なポストトレード機関で、ETFを含む証券取引の清算と決済を担っている。
SponsoredWu Blockchainによれば、FSOL、HBR、XRPCがDTCCに登場したのはETF立ち上げに向けた準備プロセスの一環。過去には、VanEckのVSOL ETFやCanary CapitalのライトコインETFもリストに登場していた。
執筆時点でSOL、HBAR、XRPはいずれも9月の新高値を更新しており、短期トレーダーの強気センチメントを映し出している。
ETFプロバイダー間の協調が意識され、複数のアルトコインETFが同時承認される可能性への期待が高まっている。承認されれば、ソラナのようにエコシステム強化につながり、年内に実現すればアルトコインシーズンを延長する可能性もある。
ただし、DTCCのリスト掲載はSEC承認を意味するものではなく、あくまで技術的ステップに過ぎない。
「DTCCがフィデリティのソラナETFやカナリーのXRP・HBAR ETFをリストに載せても、規制の観点では意味を持たない。すべてはSEC次第だ」
—— ETFインスティテュート共同創設者 ネイト・ジェラシ氏 発言
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏も同意し、「多くのティッカーが追加されても実際に開始するのはごく一部だ」と説明した。
SECは最近、カナリーキャピタルのHBAR ETFの判断を延期し、フランクリン・テンプルトンが提出したソラナとXRP ETFの決定も先送りした。それでも市場は年末までに承認される確率を90%と見込んでいる。
マッケイリサーチ創設者のジェームズ・マッケイ氏は、SECの承認待ちの暗号資産ETFは90以上あると指摘。現在のペースであれば、遅延があっても12か月以内にトップ30〜40銘柄のETFが登場する可能性が高いと予測した。