2017年、ステラ(XLM)は壮大なブルランを記録し、数セントから0.93ドルの史上最高値まで急騰した。投資家に莫大なリターンをもたらしたこの上昇相場と同様の兆候が、2025年第4四半期にも再び現れつつある。
今回は、XLMの上昇を示唆する4つの主要シグナルと、それが市場に与える可能性のある影響を詳しく解説する。
Sponsored1. ステラネットワークの活動が年間最高水準に到達
分析プラットフォームArtemisのデータによると、ステラのネットワーク活動を示す「ステラオペレーションズ」指標が過去1年で最高レベルに達している。
「ステラオペレーションズ」とは、ネットワーク上で行われる各種アクションを指し、資金移動、分散型取引所(DEX)での取引、スマートコントラクトの実行などを含む。これらのアクションは価格変動とは無関係に、ネットワークの実際の利用状況を反映している。
現在、ステラネットワークは週に6900万件超のトランザクションを処理しており、その数は増加傾向にある。ネットワーク利用の活発化はブロックチェーンの基礎的価値を高め、新たなユーザーや投資家の流入を促進する。
直近では、ステラが複数の機関とパートナーシップを拡大していることも注目される。Upholdはユーロ建てステーブルコインEURCをステラに統合し、PayPal USD(PYUSD)も先月ステラ上でローンチされた。こうした提携はオンチェーン活動をさらに押し上げている。
2. XLMのBTC・ETHとの相関が過去最高水準
2025年を通じて、XLMはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった主要暗号資産との価格相関が強まっている。
Sponsored SponsoredCoinMetricsのスピアマン相関係数によれば、XLMとBTCの相関は0.75、ETHとの相関は0.7付近まで上昇している。
この高い相関性は、XLMが市場の主要資産と同調して動く傾向を意味し、戦略的な優位性を持つ。アナリストの一部は、BTCが20万ドル、ETHが7500ドルに達する可能性を指摘しており、これに追随する形でXLMの上昇も期待される。
また、現在のアルトコインシーズンにおいて、主要銘柄との連動性が高いXLMは、より安定した投資先として注目を集めつつある。
Sponsored3. 供給平等比率(SER)の低下は蓄積フェーズを示唆
供給平等比率(SER)は、小口と大口ウォレット間のトークン分布の均等度を示す指標であり、ここ1か月で顕著に低下している。これは大口投資家によるXLMの蓄積(買い集め)を示唆する動きだ。
CoinMetricsによると、SERは小口保有者の供給量と上位1%アドレスの供給量の比率として定義されており、ネットワーク全体の富の分布を可視化する。
SERが上昇する場合はトークンの分散化が進行していることを意味するが、急激な低下は上位ウォレットによる買い増しを示すことが多く、「スマートマネー」による先回りの兆候とされる。
2024年末のSER急落は、その後の大型ラリーに先行して発生しており、今回も同様のパターンが繰り返される可能性がある。つまり、上位1%の投資家が次の上昇波に備えている可能性が高い。
Sponsored Sponsored4. テクニカル構造がブレイクアウトの可能性を示唆
テクニカル面でも、複数のアナリストがXLMの価格構造が2017年の上昇局面と酷似していると指摘している。
週足チャートでは、XLMは長期の下降ウェッジを上抜けており、このパターンは2017年第4四半期の爆発的上昇前と極めて近い構造を示している。
XLMの週足構造は2017年と2025年で驚くほど類似している。いずれも長期下降ウェッジのブレイクアウト後に形成されており、2017年には大規模ラリーを導いた。同じテクニカルセットアップが再び整いつつある。 —— アナリストコメント
実際、直近ではXLMが数か月にわたる下降トレンドラインを突破しており、10月のボラティリティ上昇は本格的な上昇前の再テスト局面とみられる。
こうした4つの強気要因がXLMの基盤的な強さを裏づける一方で、外部リスクも存在する。暗号資産市場全体は、景気後退懸念や、ヨーロッパおよび日本の金融政策変化といったマクロ経済の逆風にさらされており、これらが短期的な価格動向に影響する可能性は否定できない。