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米国雇用統計の修正が経済不安を招くも暗号資産には楽観的な見方

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Shota Oba

10日 9月 2025年 00:52 JST
Trusted-確かな情報源
  • 米国の雇用データが大幅に下方修正され、景気後退への懸念が高まり、今年最大3回の利下げが市場で期待されている。
  • 金価格が過去最高を記録する一方、暗号通貨は反応が鈍い。投資家は短期的な利益と長期的なリスクを比較している。
  • 景気後退が深刻化すれば、ETFへの資金流入は鈍化する可能性がある。機関投資家は短期的な強気の勢いがあっても慎重である。
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米労働統計局(BLS)が2025年3月の雇用データを修正し、当初予想よりも弱い結果を公表。これを受け、FRBが年内に最大3回の利下げを実施する可能性が浮上している。

短期的には暗号資産に追い風となる一方、深刻な景気後退が訪れればETFを通じた機関資金の流入にブレーキがかかる恐れもある。

米国雇用データ:利下げシナリオが濃厚に

最新のBLS報告は2020年以来の低調さを示し、雇用環境の悪化が鮮明に。トランプ大統領が報告直後にBLS長官を解任したことで、今後の統計の信頼性を巡る懸念も広がっている。

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BLSは3月分の統計を下方修正し、雇用情勢が想定以上に弱かったことを認めた。これにより不況リスクへの懸念が高まり、金先物は過去最高値を更新。市場は一方で、暗号資産にとっての買い場となる可能性も見ている。

US Interest Rate Cut Odds
米利下げ確率(CME FedWatch) 出典:CME

CME FedWatchによると、今月の利下げ実施確率は92%とほぼ確実視され、その後も70%以上の確率で追加利下げが予想される。12月には3回目の利下げが68%の確率で織り込まれている。

パウエル議長はすでに利下げに前向きな姿勢を示しており、市場は少なくとも1回の利下げを織り込み済み。ただし、実際には3回となれば、景気悪化シグナルとして受け止められる可能性も高い。

暗号資産市場はどう動くか

一般的に利下げはリスク資産にプラスとされ、ビットコインやアルトコインに資金流入を促す可能性がある。しかし複数回にわたる利下げは「不況シナリオ」の色合いを強め、むしろ投資家のリスク回避を招きかねない。

特に機関投資家はETFを通じて慎重な姿勢を崩しておらず、景気後退局面では積極的に資金を振り向けにくい。実際、パウエルのジャクソンホールでの講演後、利下げ観測は強まったものの、BTC価格の反応は限定的だった。

結論: 短期的には利下げ期待が暗号資産市場を支える可能性が高い。ただし、3回に及ぶ大幅利下げが現実になれば「リスク資産全般にとって警戒信号」となり、強気相場の持続は保証されない。

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