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米下院議員、ビットコインマイニング株を購入後に250%急騰

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著者:
Camila Naón

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編集:
Shota Oba

07日 10月 2025年 03:04 JST
Trusted-確かな情報源
  • ルイジアナ州のクレオ・フィールズ議員は、AIとNvidiaの提携に関連して233%の急騰前にIREN株を購入したことで注目を浴びている。
  • フィールド氏のオラクル取引は、同社がTikTokの米国アルゴリズムを監督するというニュースに先行し、インサイダー取引への懸念を再燃させた。
  • この論争は、議会信頼回復法の下で提案された株取引禁止に対する議会への要請を強めている。
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ルイジアナ州のクレオ・フィールズ下院議員が、絶妙なタイミングの株取引で注目を集めている。フィールズ氏は7月にビットコインマイニング株のIRENを購入し、その後同社の株価は急騰した。

さらにフィールズ氏は、オラクル株も購入しており、同社がTikTokの米国アルゴリズム監督を発表する数週間前のことだった。いずれの取引も、株価上昇をもたらす重要ニュースの直前に行われている。

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議員のタイミング良すぎるビットコインマイニング株購入

フィールズ氏の投資ポートフォリオの動きが公表され、議会議員が職務上の立場を利用してインサイダー取引を行っているのではないかとの議論が再燃している。

株式データ企業クイバー・クアンティタティブによると、フィールズ氏は7月10日にIREN株を1万5001ドル〜5万ドル分購入。その後、IREN株は約233%上昇した。

IREN's stock price rose nearly 233% since July. Source: Quiver Quantitative.
IREN株は7月以来233%上昇 出典:クイバー・クアンティタティブ

IRENは、AI向け高性能計算(HPC)への進出を強化しているビットコインマイニング企業である。

同社は8月、Nvidiaの優先パートナーステータスを獲得し、最新GPUへの優先アクセス権を得たと発表。さらに、2026年初頭までにGPU保有台数を2万3000台に倍増させ、年間収益5億ドル超を目指す計画を掲げている。AMD製GPUの大量導入も進めており、業界内で存在感を急拡大させている。

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フィールズ氏の投資が注目を浴びた理由の一つは、彼が金融サービス委員会に所属している点にある。この委員会は銀行・証券・住宅・保険を含む金融全般を監督しており、市場に影響を与えうる情報に接する立場にある。

また同氏は、資本市場、金融機関・政策、監視・調査を扱う3つの小委員会にも所属している。BeInCryptoがコメントを求めたが、フィールズ氏および金融サービス委員会からの回答は得られなかった。

IREN株の取得は偶然の産物なのか、戦略的な動きなのか。いずれにせよ、フィールズ氏の一連の投資行動は、議員が職務上の情報をもとに投資判断を行っているのではないかという世論の関心を高めている。

フィールズ氏の“勘の良い”投資パターン

9月、フィールズ氏はオラクル株を1週間で8万〜20万ドル分購入した。

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購入タイミングは再び絶妙だった。フィールズ氏は9月17日と18日に2度の取引を行い、その翌日オラクルはTikTokの米国アルゴリズムを監督する契約を発表。わずか数日後の9月22日までに株価は3%上昇した。

フィールズ氏は、取引活動がメディアや市民から監視されている議員の一人に過ぎない。

議会に広がる株取引問題

議員による株取引は長らく利益相反の温床とみなされ、国民の不信を招いてきた。疑念の中心は二つ――インサイダー取引の可能性と、「議会知識による取引停止法(STOCK法)」に定められた開示義務の遅延だ。

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ナンシー・ペロシ下院議員とその家族は、特にNvidiaやMicrosoftなどのテック株を巡る投資タイミングが利益相反の象徴として報じられてきた。

また5月には、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員が、ドナルド・トランプ前大統領が関税一時停止を発表する直前にApple、Nvidia、Amazon株を購入していたとして、インサイダー取引の疑いをかけられた。

こうした事例が相次ぐ中、議員の株取引を全面的に禁止すべきとの声が高まっている。先月、下院は「議会への信頼回復法案」を可決し、議員およびその家族による個別株の取引・保有を禁止する方向に進んでいる。

この法案では、新たに就任する議員に対し、就任直後に個別株・オプション・先物・商品ポジションを売却することを義務づけている。違反者には、資産価値の10%相当の罰金および不正利益の返還を科す厳しい罰則が盛り込まれた。

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