米ドル連動型ステーブルコインのテザー(USDT)は15日、売り圧力を受けてディペッグ(米ドルとの1:1のレートから乖離した状態)に陥り、最大で0.41%減の0.9958ドルとなった。ステーブルコインは基本的に価格の値動きがないため、とくにDeFi(分散型金融)ユーザーの間で、資産の一時保管先として多用される。一方、ディペッグが発生した場合は市場への影響が大きく、投資家に警戒される。
USDT、最大で0.41%の下落
USDTが15日にディペッグし、最大で約0.41%下落したことを示している。暗号資産(仮想通貨)コミュニティは、USDTに関して激しい売り圧力があったことをディペッグの原因として挙げている。

Curve Financeのステーブルコインプールに不均衡か
DeFi大手Curve Financeのステーブルコインプール「3pool」で、テザーの比率が通常時の33%台から70%以上に増加した。3poolではテザー、USDコイン(USDC)、ダイ(DAI)の上位ステーブルコイン3銘柄が保有されている。プール内で特定のステーブルコインの比率が大幅に上昇すると、その暗号通貨が大量に売られたことを示唆する。
同日、3poolにおけるテザーの比率が72%まで上昇したことから、一部ユーザーの間でパニック心理が始まった。これは、クジラ(大口投資家)が大量のテザーを他ステープルコインに交換したことを示唆している。

テザー社のパオロ・アルドイーノCTOは、USDTのディペッグはテザーへの計画的な攻撃だったと考えている。同氏はツイッターで、以下のようにコメントした。
不安定な暗号資産市場では、このような「攻撃」は珍しくない。 当社ではコミュニティを保護する準備ができている。どんな金額の換金にも対応可能だ。
パオロ・アルドイーノ氏ツイッター
今回発生したUSDTのディペッグは、一時的なものと考えている投資家もいる。著名な暗号資産投資家のスコット・メルカー氏は「ステーブルコインのディペッグは、取引所における取引価格によって決まるのではなく、プールから1:1で換金できるかどうかによって決まる」と説明している。
翻訳:BeInCrypto Japan
原文:Tether CTO Addresses Situation as USDT Trades Below $1
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