ストーリー(IP)は27日、過去24時間で約10%の価格上昇を記録し、市場で注目を集めた。しかし価格上昇とは裏腹に、オンチェーン指標は警戒信号を点滅させている。持続的な買い圧力の不足により、今回の急騰が長続きしない可能性を示唆する。
価格上昇と逆行するオンチェーン指標の弱さ
IPのチャイキン・マネーフロー(CMF)は、資産への資金流入と流出をボリューム加重で追跡する指標である。価格が上昇を続ける一方で、CMFは着実に低下している。本稿執筆時点でゼロラインを下回るマイナス0.04に位置し、弱気のダイバージェンスを形成した。
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CMFは資産への資金の流れを示す指標だ。価格上昇と同時にCMFが低下する場合、上昇相場が持続的な需要に支えられていないことを意味する。
CMFが低下し価格が上昇するパターンは、買いが一時的なブームに起因することを示唆する。持続的な投資家の信頼に基づくものではない。この状況が続けば、IPの直近の上昇は危うくなる可能性がある。
加えて、コインのマイナスファンディングレートも弱気見通しを裏付ける。Coinglassのデータによると、IPのファンディングレートは執筆時点でマイナス0.116%と1を下回った。

ファンディングレートは、永久先物契約において契約価格を現物価格に合わせるために使用される。レートがネガティブになると、価格下落を予想するショートトレーダーが優勢となり、ロングトレーダーからポジションを維持するための支払いを受ける。
IPの低いファンディングレートは、デリバティブ市場における強い弱気のセンチメントを浮き彫りにしている。過去1日のラリーにもかかわらず、先物トレーダーは下落を見込んでポジションを取っている。これは、中長期的な見通しに対する信頼の欠如を示している。
需要低迷が短期的な下落を脅かす
IPのラリーを支える需要がないため、市場全体の勢いが弱まると大幅な調整のリスクがある。このシナリオでは、コインの価格が5.43ドルまで下落する可能性がある。

一方で、買い圧力が急増すれば、IPは6.54ドルまで上昇する可能性がある。