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高市内閣発足:税制改革と「円の防衛」を両立できるか

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著者:
Shigeki Mori

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編集:
Shigeki Mori

22日 10月 2025年 15:02 JST
Trusted-確かな情報源
  • 片山財務大臣は財政規律の見解により税制改革を複雑にしている。
  • 維新の規制緩和の政治的推進は、STとCBDCを優先している。
  • 新内閣は暗号資産政策を国家安全保障と円防衛目標に結びつけた。
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高市早苗自民党総裁が21日、第104代首相に選出され、新内閣が発足した。

片山さつき氏(財務)や松本尚氏(デジタル)を含む主要閣僚の任命と、日本維新の会との新たな連立は、暗号資産業界が求める「2026年税制改革」の進路に大きな影響を与える。

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国際的な楽観論が国内税制対立を包む

国際的な暗号資産コミュニティは、日本の金融改革の進展に対してすでに楽観的な見方を示している。このセンチメントを反映して、Bitunix取引所は新政権についてコメントした。

「日本の金融庁が銀行によるBTCの保有を承認。高市早苗新政権が大規模な金融改革の舞台を整える。これがアジアの次の暗号資産ブームとなるか?」

維新との連立で税制改革の推進が勢いを増す中、新政権は「国際競争力のある税制」を求める業界の声と「日本円の保護」という重要なニーズをどのようにバランスさせるかを決定しなければならない。

主要な争点: 税制改革と重要な緊張

日本の暗号資産業界にとって最も重要な課題は2026年税制改革である。金融庁は業界の要望を詳細に記した概要を正式に提出した。

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金融庁は現在の暗号資産所得税制の見直しを求めている。この制度は現在、総合課税(最大55%)の対象となっている。金融庁はこれを株式やFX取引と同様に分離課税(20%の定率)に改正することを望んでいる。また、暗号資産ETF(上場投資信託)の創設を可能にする税制改革も要請している。

現在の緊張の焦点は2人の人物にある。1人はWeb3推進ロードマップを引き継ぐ可能性が高いデジタル大臣の松本氏であり、もう1人は伝統的な財政規律を重視する財務大臣の片山さつき氏である。片山大臣の任命は、規制改革の加速に対するある程度の楽観を示唆している。

新しい財務省が分離課税にどのように対処するかが核心の議論となる。この基本的な問題は来年の税制改革の中心テーマとなるだろう:維新の連立の影響と地域金融への推進。

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維新連立の影響:地域金融と規制の加速

高市内閣は連立パートナーである維新の政治的意図を無視することはできない。維新のリーダーである吉村洋文氏は、地域政党である大阪維新の会との距離を置くことになるものの、同氏の政治的アジェンダが与党の枠組みに組み込まれる。この文脈は、暗号資産業界の方向性を導く重要な要因となる可能性がある。

既報の通り、吉村氏は次世代金融の支持者であり、SBIホールディングスの北尾吉孝会長と密接な関係を持っている。吉村氏の取り組みは、セキュリティトークン(ST)とステーブルコインを活用した地域金融の活性化に焦点を当てている。

維新のアジェンダを国政に統合することができれば、規制されたWeb3業界へのコミットメントが加速する。これにより、トークン化(現実資産とST)が推し進められると見られる。STの二次取引のインフラはSBI主導のProgmatと大阪デジタル取引所(ODX)を中心に強化される見込み。

これは「地域金融インフラ」モデルとして機能する。Web3業界は、平ロードマップの継続と維新-SBI軸による勢いの増加という二重の期待を抱いている。STとステーブルコイン関連の規制緩和が優先されると予測される。

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財務相と経済安全保障相:女性大臣による「円の防衛」

片山さつき財務相との小野田紀美経済安全保障相という2人の女性大臣が初入閣し、フレッシュな驚きを与えている。新政権における重要な役職を担う2人は、経済・金融・安全保障という日本の最たる懸念事項を担うこととなった。

片山氏のこれまでの発言などを見る限り、国家の富の流出を防ぐことに強い意見を持っているようだ。特に、重要なセクターや敏感な技術分野に流入する外国資本を対象としている。したがって、暗号資産規制へのアプローチは「税収」と「日本円の防衛」に焦点を当て、過度な外国の金融影響に対抗すると見られる。

同様に、小野田氏は経済安全保障を戦略的に監督し、デジタルインフラの自立を確保するだろう。高市内閣は経済安全保障の議題に暗号資産を机上に上げる可能性がある。Web3を革新のツールとしてだけでなく、金融犯罪や国家の富の侵食の潜在的リスクとしても見ている。この戦略的整合性は、より高い焦点を示唆している。目標は「円を基盤としたデジタル経済圏」を確立すること。これにより、世界的な安全基準と日本円の資産保護が優先される見方も強まりそうだ。

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