AIトークンが9月に予想外の強さを見せ、市場全体を牽引している。好材料が重なり複数のAIトークンが急伸したことで、同セクターの他銘柄への期待も高まっている。
ここでは、9月にAIトークンが好調だった要因を整理する。
AIトークン時価総額、ワールドコインをきっかけに大幅回復
SponsoredCoinMarketCapによると、直近7日間でAIセクターの時価総額は約11%増加し339億ドルに到達。日次取引量は120%以上増の88億ドルに膨らんだ。
勢いが始まったのは9月7日。きっかけはワールドコイン(WLD)が匿名マルチパーティ計算の導入を発表し、価格が1ドルを突破したことだ。
翌日にはエイトコ・ホールディングスがワールドコインを中心とした2.5億ドル規模の財務戦略を発表。さらにビットマインが同社に2,000万ドルを投資した。
この連続的なニュースで、WLDは9月に約130%上昇し、2ドルに到達した。
CoinMarketCapはワールドコインをAIカテゴリに含めていないが、サム・アルトマン氏(OpenAI創業者)が関わる点から投資家はAIトークンとみなす傾向が強い。ArtemisはAIセクターに分類しており、その上昇がAI市場全体を押し上げた。
ARKM、KAITO、ATH、VIRTUAL、ai16zなど他のAI関連銘柄も直近7日で平均30%上昇している。
9月の強気材料で広がるAIトークンラリー
9月はワールドコイン以外でも強気ニュースが続き、AIセクターの注目度が高まった。
例えばOpenLedger(OPEN)はBinance上場で135%上昇。CoinbaseとUpbitがFLOCKを上場した際には200%以上の上昇で過去最高値を更新した。
Sponsored韓国投資家の存在感も大きい。KAITOの取引量の33%、FLOCKでは36%以上がUpbitからのものだった。
さらに9月22〜28日に開催される韓国ブロックチェーンウィーク(KBW)ではAIが主要テーマとなっており、韓国市場の熱気を一層高めている。
また、Xユーザーrb3kは「Baseチェーン→Coinbase上場→Upbit上場」という一連の流れを持つトークンが軒並み急騰している点を指摘。KAITO、VIRTUAL、FLOCK、AEROが該当し、AEROも同様の動きを見せる可能性に言及した。
これまでにUpbitでKRWペアを持つBase銘柄はKAITO、VIRTUAL、FLOCK、AERO。最初の3つは驚異的な出来高を記録した。次は$AEROかもしれない —— rb3k
結論として、ワールドコインの急騰と韓国トレーダーの熱狂が9月のAIトークン市場を押し上げた。停滞気味だった小口資金も再びAI銘柄に流入し、アルトコイン時価総額(TOTAL3)は2か月間1兆ドル前後で膠着していた状況からの再分配を示している。