ポータル・ベンチャーズの投資パートナーであるカトリーナ氏は、ファイルコインの公式メディア「Filecoin TL;DR」(FIL)へこのほど寄稿した。同氏は現在のAI市場における大手テック企業の優位性を指摘。マイクロソフト、グーグル、Nvidia、Metaなどがその代表例で、スタートアップは高い計算コストやデータアクセスの制限に直面しているという。OpenAIは23年8月時点でChatGPTの運営に日々70万ドルのコストを費やしている。
'Why AI Needs Blockchain' by @FilecoinTLDR explores the era of evolving AI innovation. From big tech dominance to the unique challenges faced by startups, discover how blockchain technology, like DePIN, is reshaping the AI landscape. 🪐https://t.co/LHeBOTjXG0
— Filecoin (@Filecoin) January 2, 2024
カトリーナ氏によると、ブロックチェーン技術、特にDePIN(分散型物的インフラストラクチャーネットワーク)がこの状況に変革をもたらす可能性がある。DePINネットワークは、ファイルコインやレンダー(RNDR)、Bacalhauが提供するもので、インフラコストを削減し、市場の競争を促進することが可能であるとされる。
カトリーナ氏は、ブロックチェーンがAIの透明性と民主化に寄与する点も強調している。現代のAIが「ブラックボックス」と見なされている中、ブロックチェーンはAIモデルへのデータとアルゴリズムの投入を可能にし、開発者やユーザーがモデルに貢献し、その成果から利益を得ることを容易にするとした。DePINネットワークは、非常に高コストとされるAIとブロックチェーン技術に関連するコンピューティングとストレージの75〜90%以上のインフラコスト削減を実現が見込まれる。
同氏はさらに、ブロックチェーンはディープフェイクなどの技術が引き起こす問題に対して、コンテンツの起源を証明し、改ざんを防ぐ手段を提供すると示唆した。
カトリーナ氏はDePINとブロックチェーン技術はAIの新たな時代を形作る重要な要素であり、大手テック企業が支配する市場への新興企業の参入を促進し、AIの透明性と民主化を推進するとみている。また、社会的な懸念に対する解決策を提供するとされている。この技術革新により、AIとブロックチェーンの融合が今後さらに進展することが期待される。
24年の注目が集まるDePINによるAIの分散化
コインゲッコーが12月27日に公開した独自レポート「人気暗号資産の2023年総括」によれば、ブロックチェーン領域におけるAIの活用とDePINは暗号資産市場で最も話題を呼んだ分野の1つとなった。た。米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)は12月7日の24年の市場予測レポートで、DePIN(分散型物的インフラストラクチャーネットワーク)が24年に実用化に向けて進展を見せるとした。
a16zの24年の暗号資産市場予想レポートではブロックチェーンは、中央集権型AIに対抗する力を持つとみている。中央集権的に管理されているAIにブロックチェーンを利用することで、計算能力や新しいデータセットの提供者が参加し報酬を得るグローバルな市場が可能になるとした。同社はAIよるコンテンツやディープフェイクが生まれるが、ブロックチェーン技術はこれらの追跡するのに役立つとした。AIの分散化と民主的な管理を模索する必要があり、Web3がその解決策を探る場となるとみている。分散型ネットワークにより、AIの革新は民主化され、消費者にとって安全かつ低コストでの運用が可能になると指摘した。
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