プライバシー重視のMoneroネットワークを支えるトークンXMRが、暗号資産市場全体の下落に逆行し、本日4%上昇して主要銘柄の中でトップの上昇率を記録した。この値動きは、世界最大級の取引所クラーケンが、AIベースのプロトコルQubicがMoneroネットワークの過半数を掌握したと主張したあとに、トークンの入金を一時凍結したにもかかわらず起きた。
XMRネットワークの混乱:Qubicが過半数の支配を主張、Krakenが対応
8月14日、AI駆動の暗号資産マイニングプロトコルであるQubicが、Moneroのハッシュパワーの過半数を掌握したと表明した。これは「51%攻撃」と呼ばれる事象に該当する。
これを受け、クラーケンはXMRの入金を一時停止したことを確認した。取引所側は、この措置を利用者保護のための予防策と説明し、XMRの取引および出金は通常通り稼働していると強調した。
数時間後には停止が解除されたが、入金には現在720回の承認が必要とされている。
XMR、中央集権化懸念を払拭し上昇
マイニング集中化への懸念が強まる中でも、XMRの値動きは堅調さを維持した。日足チャートでは、8月16日以来の高値でクローズしており、この混乱が逆にXMR需要を押し上げた可能性を示している。
相対力指数(RSI)の上昇も買い圧力の強まりを示している。本稿執筆時点でRSIは56.49と上昇基調にある。
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RSIは資産の「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」を測定する指標で、70以上は買われ過ぎ、30未満は売られ過ぎを示す。XMRのRSIは上昇基調にあり、さらなる買いが続けば追加の上昇を促す可能性がある。
さらに、移動平均収束拡散(MACD)指標も上昇傾向を裏付ける。日足チャートでMACDライン(青)がシグナルライン(オレンジ)を7月19日以来初めて上回り、強気トレンド転換を示した。

このクロスオーバーは短期的モメンタムが買い優位に転じたことを示しており、トレンド強化の兆候と解釈される。過去の事例でも、こうした局面は持続的上昇の前触れとなることが多い。
XMRの自信上昇—次の目標は325ドルか、270ドルに戻るか
これらの指標は、ネットワーク集中化への懸念にもかかわらず、XMRが市場の信認を高めつつあることを示している。この流れが続けば、価格は302.74ドルを突破し、325.13ドルを目指す展開もあり得る。

一方で、買い需要が急減すれば270.86ドルまで下落するリスクも残っている。
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