XRPは暗号資産市場全体の上昇基調に乗り、過去24時間で2.4%上昇した。価格が重要な抵抗水準付近に位置しており、トレーダーの間ではさらなるブレイクアウトへの期待が高まっている。ただし、2つのオンチェーン指標と1つのテクニカル指標は、この上昇がまだ十分な勢いを欠く可能性を示している。
HODLウェーブが短期・中期保有者の退出を示す
ブレイクアウトの局面では、既存の保有者がポジションを積み増しているのか、それとも利益確定に動いているのかが重要だ。この把握に有効なのがHODLウェーブで、保有期間別のコイン分布を追跡できる。
XRPでは、3〜6か月保有のグループが価格が3.54ドル付近にあった時に供給の12.079%を保有していたが、現在は8.705%に減少している。1週間〜1か月保有のグループも3.13ドル付近で7.522%だった保有比率が4.964%まで低下した。

これは、中期および短期のアクティブな取引層がポジションを減らしていることを示す。他層からの強い買いがない場合、この売り圧力は初期のブレイクアウトを鈍らせる可能性がある。
クジラから取引所への流入が下落圧力を増加
HODLウェーブで小売やスイングトレーダーの後退が見える場合、次に注視すべきはクジラの動きだ。クジラから取引所へのフローは、大口保有者がどれだけ資産を取引所に移しているかを示し、売却の前触れとなることが多い。

データでは8月4日に取引所へのクジラ流入が急増している。これは価格が3.07ドルから2.96ドルに下落する直前の動きだった。流入が即時の下落に直結するわけではないが、過去の傾向では数日以内に調整入りするケースが多い。
短期・中期の保有者に加え、クジラも資産を取引所に移動しており、直近の上昇継続性には不安が残る。
XRP価格動向とOBVの乖離
テクニカル面では、8月6日に3.33ドルを付け、現在は3.35ドル付近で推移しており、わずかに高値を更新している。この3.35ドルは直近で一度反落したブレイクアウト水準でもある。
しかし、買いと売り圧力を測るオンバランスボリューム(OBV)は、この間に低い高値を形成している。

OBVの乖離は、価格がわずかに上昇していても買い圧力が弱まっていることを示す。HODLウェーブの減少とクジラ流入の増加と併せると、供給増に対して需要が追いついていない構図が見える。
ブレイクアウト後の抵抗水準は3.43ドル、その次は3.51ドルで、勢いが増せば3.62〜3.76ドルを試す展開もある。そのためには保有者による新規買いと、クジラ流入の減少が必要だ。一方で、足元の動きからは3.25〜3.10ドルでのレンジ形成が続く可能性もある。
3.10ドルを割り込めば全体の上昇トレンドは否定され、2.72ドルやそれ以下への下落も想定される。
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