主要コインのXRPは9月18日以降、じり安基調が続き、直近1週間で約7%下落した。
この下押しを受け、月末までに再び3ドル台を回復できるのか、不透明感が強まっている。
SponsoredXRP、主要保有者の売りで下押し圧力
Glassnodeによると、1〜3か月間コインを保有する短期保有者(STH)は、直近数日で持ち高を着実に縮小しており、価格への下方圧力となっている。
保有期間別に投資家動向を可視化するHODL Waves指標では、9月21日以降、STHの保有比率が明確に低下。本稿執筆時点で、STHは流通供給量の10.72%を保有しており、3日間で5%減少している。
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この動きは重要だ。STHは流通供給の相応の比率を握り、相場環境に機動的に反応する傾向がある。ゆえに、こうした売りが進む局面では下落が加速しかねず、XRPが近い将来に重要な価格帯を取り戻せるのか、懸念が強まる。
加えて、XRPの大口投資家も今週、徐々に保有を圧縮。Santimentによれば、1000万〜1億トークン保有のクジラは、9月19日以降に9000万XRPを売却した。
Sponsored大口の売り出しは、市場心理に悪影響を与えやすい。大規模な分配は短期的な価格安定性への自信低下を示し、個人投資家の追随売りを誘発、さらなる下押し要因となる可能性がある。
XRPは維持か、続落か
テクニカル面も用心シグナルが点灯。日足では一目均衡表の雲下で推移し、9月残り期間に弱含みのトレンドを示唆する。本稿執筆時点で、価格は先行スパンA・Bを下回り、それぞれ2.93ドル、3.04ドルが上値の抵抗帯となっている。
一目均衡表はトレンドの勢いと支持・抵抗を示す。雲下での推移は弱気圧力が強い状態で、需要の鈍化と売り圧力の強まりを意味する。
XRPにとって、同指標が示す動的な上値抵抗は、短期の上昇モメンタムを阻む壁となる。買い圧力が戻らなければ、2.78ドルまでの下値模索が続き、3ドル台の回復を阻害しかねない。
一方で、買いが強まれば反発余地もある。先行スパンAの2.93ドルを明確に上抜けば、2.99ドルを試し、さらに3.04ドルの先行スパンBを突破して上伸するシナリオも視野に入る。