トム・リー氏は20日、AI関連の資金流入が転換点を迎えていると指摘した。同氏は、今月イーサリアム(ETH)がラウンドヒル・メモリーETF(DRAM)を相対的に72%上回ったと述べ、AIマネーがイーサリアムに移動しているとの見方を示した。
リー氏のチャート期間中、ETHは24%上昇した。一方、メモリーファンドは38%下落した。リー氏は調査会社ファンドストラットの共同創業者であり、現在はイーサリアム最大級の保有者の1つであるビットマインの会長を務めている。
ETH 24%上昇、メモリーファンド38%下落
リー氏は20日、投稿でこのチャートを共有した。72%はリー氏の比率チャートの上昇率だ。ブラックロックのiシェアーズ・イーサリアム・トラストETF(ETHA)の値をメモリーファンドで割ったものがこの指標である。この比率は6月25日から7月21日までで100から172に上昇した。
「『AI下流』の相対パフォーマンスは引き続き強化されている。過去1カ月間のETH対DRAMの相対超過リターンは7200ベーシスポイント、つまり72ポイントの上昇となった。ETHは24%上昇、DRAM ETFは38%下落」
DRAM ETFは新しい銘柄だ。ラウンドヒルが4月にローンチし、メモリーチップメーカー銘柄のみで構成される初のETFとなった。SKハイニックスとサムスンだけで全体の約41%を占めるとデータは示す。
投資家の資金流入は急速だった。同ファンドは27営業日で65億ドルを調達。ETF史上最速のローンチ記録となった。価格は一時81.34ドルまで上昇したが、その後下落基調となった。リー氏の38%の下落率は6月25日を起点としている。
一方、イーサは1,921ドル近辺で推移しており、1日で1.5%上昇した。BeInCryptoのランキングデータでは、ETHは過去30日間で10.9%上昇している。リー氏による24%上昇は、チャート開始日である6月25日からの数値である。
ETHは2025年8月の過去最高値4,946ドルからも61%下回っている。このため、このトレードの勝者も依然として回復途上だ。
AI資金は本当にイーサリアムに流入しているのか、それとも単なるメモリー調整か
リー氏の主張は明快だ。ウォール街はイーサリアムの上に新たな金融基盤を築いていると強調した。ブラックロックのトークン化BUIDLファンドや、取引手数料をETHで支払うロビンフッドチェーンなどがその一例である。これがイーサリアムの機関投資家向け強気材料となる。
また、ETHとアマゾンを比較。アマゾンは市場拡大前、12年間6ドル近辺で推移していたことを指摘した。現在は大口投資家もイーサに傾倒しつつある。BitMEX共同創業者アーサー・ヘイズ氏も再び買いを進め、月曜日に253万ドル分のETHを追加購入した。
ただし、メモリー関連銘柄への期待も残る。ジェフリーズはメモリー価格が今四半期で約50%上昇すると予想している。需給が極度に逼迫しており、米国ではチップメーカーがDRAM価格を700%も引き上げた疑いで訴訟を起こされた。
ETFの急落も、相場過熱後の調整という見方もできる。7月にはサンディスクが14%、マイクロンが5%、シーゲイトが10%下落。メモリー供給過剰懸念が背景にあった。
一点注意点がある。リー氏のビットマインは577万ETH、全供給量の約4.8%を保有している。もしリー氏の「資金循環」仮説が的中すれば、同社も恩恵を受ける。
今後の焦点は、メモリー主要企業の決算とイーサリアムETFへの資金流入動向となる。









