アービトラムが自身のDAOガバナンスを発足し、独自トークンであるARBをエアドロップすることを発表
昨日16日、イーサリアムレイヤー2(L2)のアービトラムは、アービトラムワンおよびアービトラムノヴァネットワークのDAOガバナンス、そしてアービトラム財団が発足したことを発表。更に今回の発表にてアービトラムの独自トークンのARBを発行しエアドロップを実施することが公式の発表によって明らかになった。
今回の独自トークンである「ARB」のエアドロップは23日に行われ、ARBトークン供給量の12.75%がエアドロップされる予定となっている。また今回のエアドロップが行われる12.75%のARBは、2023年2月6日のスナップショットのデータに基づいて配布されており、エアドロップの対象者の全リストだけでなく、ユーザー自身がプロセスを検証できるよう配布の資格基準を見れるデータを公開している。また、今回資格基準の設ける際に仮想通貨データ分析会社のナンセンと協力し設計を行ったことも明らかにしている。
今回のガバナンスの導入により、コミュニティがアービトラムのガバナンスにてエコシステム内で起こることに対する発言権を持つことができるようになった。アービトラムのガバナンスは自己執行型であり、DAOの議決権が直接チェーン上の意思決定に影響を与え実行する力を持つため、意思決定行う際に仲介者に依存することはない。またアービトラムDAOでは、アップグレード方法から、チェーンからの収益がエコシステムをサポートするためにどのように使われるかなどといった、コアプロトコルレベルの重要な決定をコントロールする権限を持つことになるという。
アービトラム財団はまた、チェーンのセキュリティを確保し、セキュリティの脆弱性が発生した場合に迅速に行動できるように設計された、高い評価を受ける12名のコミュニティメンバーによって構成される「アービトラム・セキュリティ・カウンシル」の設立を発表。メンバーの決定権はスマート・コントラクトによって決定され、プロトコルの変更を実施するためには、メンバーによる複数の安全な署名が必要になるという。アービトラム・セキュリティ・カウンシルは、アービトラムDAOによって統治されることとなり、メンバー年2回の選挙で選出されるという。
EVMスケーリングソリューション、「アービトラム・オービット」を発表
今回の発表では、新EVMスケーリングソリューションである「アービトラム・オービット」が発表された。アービトラム・オービットでは、デベロッパーがアービトラムのエコシステムで独自のレイヤー3(L3)ブロックチェーンをこれまで以上に簡単に立ち上げることを可能にする。
さらに、既存のアービトラムチェーン上でL3を立ち上げるデベロッパーには、アービトラムのソースコードを自由にカスタマイズして変更することができる無償の永久ライセンスが付与される。またアービトラムのL3チェーンは、今後リリースされる「アービトラムス・タイラス」にも対応しており、デベロッパーはSolidityやその他のEVM言語に加えて、C、C++、Rustのプログラミング言語をチェーンに使用できるようになるという。これらの導入によりアービトラムのエコシステムに新しいデベロッパーを呼び込む事が期待できるとしている。
アービトラムは、今回のDAOガバナンス開始の発表に対し、「長年の開発とメインネットでの約18ヶ月の運用を経て、アービトラムワンとアービトラムノヴァネットワークのDAOガバナンスの開始を発表し、2つのネットワークの分散化において大きな飛躍を遂げたことを大変嬉しく思います。」とコメント。
また、アービトラムの開発元であるOffchain LabsのCEO兼共同創業者であるスティーブン・ゴールドフェダー氏は今回の発表を受け、「アービトラム財団とDAOガバナンスの正式な立ち上げ、そしてアービトラムワンがEVMロールアップとして初めてステージ1の分散化に進んだことは、アービトラムとイーサリアム双方にとって非常に大きなマイルストーンであり、私たちは非常に興奮しています。また、アービトラム・オービットの発売は、新しい開発者のオンボードによるエコシステムの拡大による成長を目指す上での新たなステップとなるでしょう。今後、私たちは分散型金融システムにますます近づいていきますが、その最前線にいるのがアービトラムの技術です。(一部抜粋)」とコメントしている。
昨年末のイーサリアムのファウンダーであるヴィタリック・ブテリン氏はロールアップの分散化のための3段階のスキーマを提案していたが本日の発表によりアービトラムは史上初めてステージ1を達成したEVMロールアップとなった。
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