ストラテジー(旧マイクロストラテジー)創業者のマイケル・セイラー氏は、ビットコインを「価値を保存するための冷凍庫」に例える独自の考え方を示した。お金を食べ物に例え、ビットコインが長期的な価値の保存手段になり得るとの見方を示している。
セイラー氏は8月15日に公開したエッセイで、「お金は自分の時間と労働によって生み出した価値を保存するものだ」と主張した。働いて得た価値が数十年後にどれだけ維持されるかが本質的な問題であり、ビットコインはその価値を長期にわたって保存する手段になり得ると論じている。
セイラー氏が「ビットコインはお金の“融解”を防ぐ」と考える理由
現金は使いやすいが、インフレによって購買力が徐々に失われる。金(ゴールド)は歴史的に価値の保存手段となってきたが、多量の保管・移動・鑑定にはコストがかかる。
セイラー氏の「ディープフリーズ(冷凍貯蔵)」の比喩は、この両方の課題への答えである。ビットコインは物理的な重さがなく、世界中を移動でき、供給スケジュールも中央銀行ではなくプログラムされたプロトコルが決めている。
こうした枠組みにより、富が時間を超えて移動しても「漏れ」る価値が少なくなるという。
最大の課題:ビットコインは急落することも
ディープフリーズという表現は安定性を思わせるが、ビットコインは短期的には決して安定していない。
BTCは現在およそ6万3000ドルで推移している。セイラー氏はビットコインを安定した預金口座とするのではなく、長期的な希少性に論点を置いている。これはリアルタイムの市場環境では成り立たない。
同氏の問いは本質的にこうである。数十年の単位で、供給が拡大しうるマネー、移動コストが高い現物資産、プログラムによる希少性を持つデジタル資産——どれに富を蓄えるのが良いか。
ビットコインはまだセイラー氏の提示する「100年テスト」を通過するには歴史が浅い。ただし、このアナロジーは投資論の主張を明確に示す。ビットコインの最大の強みは、発行元に依存せず、購買力を時間を超えて保存できる点にある。









