ビットコイン(BTC)は6万7002ドル付近で推移しており、Glassnodeのオンチェーンデータによれば、長期保有者層は今回のベアマーケットがサイクル安値に到達する前に、さらなる下落があると示唆している。
Glassnodeが提示する3つのチャートはいずれも同じ方向性を示している。155日超保有する投資家層は、ストレス状態にある。しかし過去のビットコインサイクルでボトムを形成した時ほどの痛みには至っていない。
長期保有者NUPL、歴史的底値ゾーンへ突入
ビットコイン長期保有者の未実現損益(LTH NUPL)は0.25付近(赤丸)で推移している。この水準は、過去すべてのサイクル底を規定したオレンジ帯の上端を示すもの。
過去、このレンジに達したタイミングは毎回サイクル最安値(青帯)の形成時期と重なってきた。2012年、2015年、2019年、2022年のボトムはいずれもオレンジ帯の内部で形成。
一方、現状では再び需要が強まる局面には至っていない。NUPLは過去サイクルのボトム同様、オレンジ帯や赤帯にさらに深く押し込む必要。
長期保有者の保有BTC、過去最高値を更新
NUPLが短期的な苦境を示す一方、長期保有者によるBTC保有残高は静かに過去最高を更新。現在、長期保有者層が管理するのは約1500万BTCで、史上最多水準。
このパターンは毎回繰り返されてきた。ビットコインベアマーケット中盤では、長期保有者が短期売り手からコインを吸収する動きが見られる。
その後、供給は次の上昇局面へと分配される。こうした分散は多くの場合、数カ月から数年後となる。現在の蓄積ペースは、価格がなお調整するなかでこの層が今の水準に価値を見出していることを示唆。
ただし、この構図自体が、市場全体は依然として弱気相場の段階にあることを裏付けている。長期保有者が弱気局面で売却することは稀であり、現時点の売り圧力は、より若年層かつ確信度の低い保有者層から出ている状況。
BTC価格、真の投げ売り前に5万6000ドルを試す可能性
Glassnodeの3つ目のチャートが下落幅の目安を示す。ビットコイン長期保有者の相対未実現損失率は15.5%に達している。長期保有者の保有ポートフォリオ全体で1ドル当たり約15セントが含み損となる状況。
2019年と2022年サイクルの底はこの指標が50%超となって形成された。そのため、現在値と過去ボトムの差は、ベアマーケットがなお継続することを示している。GlassnodeはXで次のように投稿した。
「6万9500ドル付近で長期保有者の相対未実現損失は15.5%に達している。長期保有者の保有評価額1ドルごとに約15セントの含み損となる。サイクルの極端な局面では1ドルあたり50セントを超えることもあった。ストレス水準は現在も見られるが、歴史的なサイクル底を示すような痛みの水準にはなお至っていない。」
下落が5万6000ドルゾーンまで進めば、相対未実現損失は30-40%に接近する。このレンジは中長期的な重要サポート帯であり、過去の投げ売り(キャピチュレーション)初動と同等のオンチェーン・ストレス水準となる。
NUPLが赤帯まで下落した場合、さらなる下値として4万4000ドル台も想定される。一方で10万5000ドルを再び回復すれば、この弱気シナリオは否定され、長期保有者は再び大幅な含み益となる。このような動きは過去サイクルの転換点で見られた希少なシグナルと類似。
BTCは過去1週間で11.6%、過去1年で36.3%下落している。長期保有者データからは、当面は下値模索が続く可能性が示唆される。





