BNBコインは、暗号資産市場全体が調整局面にある中で逆行高を演じ、過去1週間で約20%上昇した。全体的な下落トレンドにもかかわらず、強い買い圧が続いている。
しかし、オンチェーンデータとテクニカル指標は、トレーダーが利益確定に動き始めた兆しを示しており、この上昇の勢いが減速しつつある可能性を示唆している。
SponsoredBNB、利益確定の波に直面
BNB/USDの日足チャートを見ると、価格は堅調な推移を続けているものの、モメンタム指標のチャイキン・マネー・フロー(CMF)は下落基調にある。これは典型的な弱気ダイバージェンスを示すサインだ。本稿執筆時点でCMFは-0.02とマイナス圏に入りつつある。
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CMFは資産への資金流入と流出を測定する指標であり、価格が上昇しているにもかかわらずCMFが低下する場合、買い圧が弱まっていることを意味する。
つまり、BNBの上昇にも関わらず市場の流入資金が減少しており、この状況が続けば上値の重い展開になる可能性がある。
Sponsoredまた、BNBのロング/ショート比率は10月6日以降1を下回ったままで、先物市場では弱気姿勢が強まっている。本稿執筆時点ではこの比率は0.9354に留まっている。
ロング/ショート比率は、価格上昇を予想するロングポジションと下落を見込むショートポジションのバランスを示す。1を上回れば強気、1を下回れば弱気トレンドを反映する。
現状のように1を割り込む状態は、市場参加者の多くが短期的な下落を予想していることを意味する。ショートポジションが増加すれば、BNBに対する売り圧力がさらに高まる恐れがある。
BNB、1263ドルのサポートを試す展開
執筆時点でBNBは1,263ドル付近で取引されており、重要なサポートラインの上で辛うじて推移している。弱気の流れが続けば、このラインを割り込み、1,100ドル付近まで下落する可能性もある。
一方で、ここから買い戻しの勢いが強まれば、BNBは再び反発する可能性もある。その場合、次のターゲットは過去最高値である1,349ドル付近となる見通しだ。