ビットコイン(BTC)価格は29日、円建てでの最高値を再度更新し、一時940万円台で取引されている場面が見られた。ドル建てでは6万4000ドルまで上昇し2021年11月以来となる高値を付けた。市場では過去24時間で7.5億ドルのポジションが清算された。
RIDIC: the New Nine doubled their volume record (set Monday) with just about $6b traded.. $IBIT led w $3.3b of it, Fidelity did $1.4b (both double their prev records). The total number of trades was double too, over half a million individual trades bt them. $IBIT alone > $QQQ. pic.twitter.com/ZzB5PWXA4f
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) February 28, 2024
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏によれば、9つのビットコイン現物上昇投資信託(ETF)の取引量が約60億ドルに達した。内訳はで、ブラックロックのIBITが33億ドル、フィデリティが14億ドルを記録し、双方とも前回の記録を更新。取引回数も50万回を超え、前回最高値の2倍になったと指摘した。
英暗号資産運用会社コインシェアーズによると、ビットコインETFの需要が市場に大きな影響を与えている。ETFが1日に2800ビットコインを必要としているのに対し、生産されるのは900ビットコインのみ。この需給関係の結果、20年以来、取引所の保有量が28%減少したと述べた。暗号資産分析会社Santimentによると、ビットコインが29日6万4000ドルの高値に達したことを裏付けるオンチェーン活動として、2022年以降最高レベルを記録。オンチェーン取引量は353.7億ドル、100万ドル以上の取引が3,661件行われた。
クリプトクアント、米国の大口投資家による需要が上昇を牽引
クリプトクアントのアナリストは、ビットコイン価格を牽引する現在の市場力学のスナップショットをBeInCryptoに提供し、米大口投資家からの著しい需要がビットコイン価格の最近の上昇を支えていることを示した。大口ビットコイン保有者の増加と市場への新規資本の流入が、短期保有者の実現キャップの増加を示している。
「大口投資家のビットコイン保有量は22年7月以降で最高となる397.5万ビットコインに達した。これは22年12月の369.4万ビットコインから着実に増加しており、1000から1万BTCを保有する大口投資家の保有増加は投資目的でのビットコイン需要増加を示し、価格上昇と関連している」とクリプトクアントは主張する。
クリプトクアントのキ・ヨン・ジュCEOによると、小売投資家の市場復帰は見られるが、十分ではない。ビットコインの大口保有者は、レバレッジポジションの担保として、派生商品取引所に$BTCを送金し、リスクオンの姿勢に移行しているという。同社リサーチ部長のジュリオ・モネロ氏は27日、ビットコインへの新規資本流入の観点から、サイクルは始まったばかりであると語っていた。
短期定期には過熱感がみられるか
アナリストのCauê Oliveira氏によると、現在の資金調達率(ファンディングレート)は過去の上昇局面で見られた過熱状態に近い。これにより短期間でのボラティリティの増加が予想される。しかし、過去の強気市場で資金調達比率が0.15を超えた例もあるため、資金調達比率だけではなく、現物市場の需要を分析することが重要だと指摘した。
実際、当社のアナリストヤクブ・ジアドコヴィエツ氏はビットコインが「公正価値」に対して過大評価または、過小評価されている時を評価する長期的なオンチェーン指標であるMVRV Z-Scoreを引き合いに価格の調整を予見した。同氏はビットコインが、MVRV Z-Scoreのシグナルを踏襲した場合、今後6カ月ほどはビットコイン市場の蓄積期間となる可能性があるとし、テクニカル指標から見ても47%程度の下落が起こりうると示唆した。
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