米金融大手キャンター・フィッツジェラルドの会長、ブランドン・ラトニック氏が、最大40億ドル規模のビットコイン(BTC)取得を目指す投資ビークルの設立を計画していることが16日、分かった。いわゆる「セイラー化」の動きとして注目される。取引は、キャンター傘下の特別目的買収会社(SPAC)を通じて実行され、暗号資産企業ブロックストリームのアダム・バックCEOとの最終交渉段階にある。
ビットコイン大量取得へ―キャンターが市場の焦点に
英フィナンシャル・タイムズ紙によると、ブロックストリームのバック氏は、最大3万BTC(時価総額約35億ドル相当)をキャンター・エクイティ・パートナーズ1に提供する見通し。キャンター・エクイティ・パートナーズ1は、2025年1月の新規株式公開(IPO)により2億ドルの資金をすでに調達している。
同社はいわゆる「ブランクチェック」企業で、特定の事業を持たず、買収や合併を目的に設立された。今回の取引を通じて、社名は「BSTRホールディングス」に変更される見込み。ビットコインの提供は、新会社の株式との交換を通じて実施される。
さらに、同社は外部資金によって最大8億ドルの追加調達を目指し、保有BTCの拡充を図る構えだ。これにより、BSTRは機関投資家によるビットコイン採用の新たな中核プレーヤーとなる可能性がある。
「取引は早ければ今週にも成立する可能性があると、関係者は述べたが、条件はまだ変更される可能性があると警告した。数日以内に完了すれば、共和党議員がデジタル通貨に関連する法案を議論する中での“暗号資産週間”と呼ばれる時期に行われることになる」とフィナンシャル・タイムズは報じた。
このイニシアティブは、キャンター・フィッツジェラルドが4月に行った36億ドルのビットコイン事業に続くもの。金融サービス会社は、SPACを通じてソフトバンク、ビットフィネックス、世界最大のステーブルコイン発行者であるテザーと協力し、トゥエンティワン・キャピタルを設立。
「キャンターの2つのビークル、BSTRホールディングスとトゥエンティワン・キャピタルを合わせた暗号資産購入は、今年中に約100億ドルに達する可能性がある」と報告書は付け加えた。
一方、キャンター・フィッツジェラルドだけがビットコインのエクスポージャーを増やしているわけではない。最近では、多くの企業がビットコインをバランスシートに組み込んでおり、ストラテジー(旧マイクロストラテジー)の足跡をたどっている。
実際、BeInCryptoは以前に報じたが、公開企業は3四半期連続でビットコインの取得において上場投資信託(ETF)を上回っている。ビットコインへの機関投資家の関心は、その価格上昇に大きく寄与し、価値の保存手段としての地位を正当化している。
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