主要ミームコインのドージコイン(DOGE)は、過去2週間にわたり緩やかに上昇し、日足チャートで上昇チャネルを形成している。現在の取引価格は0.2605ドルで、14日間で17%上昇し、ミーム資産市場全体に楽観的ムードを広げている。
しかし、テクニカル指標はいくつかの警戒サインを発している。モメンタム系指標に弱気ダイバージェンスが現れ、上昇が勢いを欠く兆候が見え始めた。さらに、クジラ(大口投資家)の蓄積が減速しており、強気相場を維持するには新たな買い需要が不可欠だ。
ドージコインの上昇力が試される局面
DOGEは直近2週間で二桁の上昇を記録したものの、資本の流入・流出を示すチャイキン・マネー・フロー(CMF)が低下し、弱気のダイバージェンスを形成している。執筆時点でCMFはゼロラインを割り込み、-0.08を示している。
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弱気のダイバージェンスとは、価格が上昇しているにもかかわらず、資金流入が減少している状況を指す。つまり、上昇に伴う買い支えが弱まっており、調整の前触れとなるケースが多い。買い圧力が再び強まらない限り、DOGEの短期モメンタムは鈍化する可能性がある。
加えて、オンチェーンデータはクジラの動きの鈍化を示す。Nansenによると、100万ドル超のDOGEを保有する大口投資家は過去2週間で保有量を1%減少させた。現在、この層の投資家は約443万DOGEを保有している。
クジラの蓄積が減少すると、市場の買い支えが弱まり、上昇への確信が薄れる。これは短期投資家にとって注意シグナルであり、急反落リスクを高める要因となりうる。
新規需要がミーム相場を支えられるか
もし買いが弱まり続ければ、DOGEは短期的な調整に入り、上昇チャネル下限付近の0.2574ドルがテストされる可能性がある。このサポートを維持できなければ、0.2018ドルまで下落するリスクが高まる。
一方、新たな資金流入が起これば、DOGEは上昇チャネル上限を突破し、0.2797ドルの抵抗を突破する展開も想定される。このブレイクが成功すれば、価格は0.2980ドルまで上昇する可能性がある。
総じて、ドージコインは強気の構造を維持しているものの、モメンタムの鈍化とクジラの静観姿勢が短期的リスクとして残る。新たな需要と出来高の回復が次の上昇局面の鍵を握るだろう。