イーサリアム（ETH）への資金流入が加速している。リザーブ資産としての需要の高まりを背景に、7月第2週の流入額は43億9000万ドルに達し、週次ベースで過去最高を記録した。機関投資家の関心が継続しており、イーサリアムの堅調な推移がアルトコイン全体にも波及。市場では「アルトシーズン」到来を予測する声も広がっている。
暗号資産流入額、先週43億9000万ドルに達する
最新のCoinSharesレポートによると、先週の暗号資産流入額は43億9000万ドルに達した。これは週次流入の過去最高値（ATH）を記録し、年初来（YTD）の正の流入を270億ドルに押し上げた。一方、運用資産（AuM）は過去最高の2200億ドルに達している。
「デジタル資産投資商品は過去最大の週次流入を記録し、43億9000万ドルに達し、2024年12月の米国選挙後に記録された42億7000万ドルのピークを上回った」とCoinSharesのリサーチ責任者であるジェームズ・バターフィルは述べた。
これは、7月12日終了週に暗号資産流入が37億ドルに達した後の大幅な増加を示している。また、14週連続の正の流入を記録している。
チャートが示すように、ビットコイン（BTC）が主導し、暗号資産流入は2196億ドルに達した。しかし、イーサリアムは例外で、1週間で流入を倍増させた。BeInCryptoが報じたところによると、7月12日終了週のイーサリアム流入は990.4億ドルに達した。
しかし先週、イーサリアム製品への流入は2188.7億ドルに達し、1週間で2.1倍の成長を遂げた。一方、ビットコインへの正の流入は2731億ドルから2196億ドルに減少した。
「イーサリアムは注目を集め、過去最高の21.2億ドルの流入を記録し、以前の記録である12億ドルをほぼ倍増させた。過去13週間の流入は現在、イーサリアムのAuMの23%を占めており、2025年の流入はすでに2024年の年間合計である62億ドルを超えている」とバターフィルは付け加えた。
イーサリアム流入の2.1倍の急増は、先駆的なアルトコインへの機関投資家の関心が加速する中で驚くべきことではない。その中には、Sharplink GamingやBitMineが含まれ、現在イーサリアムを10億ドル以上保有している。
BeInCryptoはまた、イーサリアム価格の最近の急騰を報じており、この巨大なアルトコインの時価総額がゴールドマン・サックスと中国銀行を合わせたものを超えた。
クジラやETF（上場投資信託）もまた、イーサリアム市場に数十億ドルを投入しており、アナリストは近い将来のATHを指摘している。
それにもかかわらず、イーサリアムが小売および機関投資家レベルでの関心の高まりに乗じている中、一部のアナリストは注意を呼びかけている。
「出口戦略を考え始める時期だ…ビットコインとアルトコインはタイミング的に伝統的な4年サイクルのトップに近づいている」とCrypto Banterのホストであるラン・ニューナーはフォロワーに伝えた。
同様に、Into the Cryptoverseの創設者であるベンジャミン・コーウェンは、多くのアルトコインがイーサリアムに対してパフォーマンスが劣っていると指摘している。
アナリストによれば、イーサリアムの支配力が小型資産を犠牲にして成長することは、しばしば後期サイクルを示し、資本が主要銘柄に集約される前に広範な下落が起こることを示唆している。
これらの背景を踏まえ、トレーダーのDaan Crypto Tradesは、投資家に利益を回転させリスクを管理することを検討するよう助言しており、これはボラティリティに直面した際のリターンを最大化するための戦略である。
本稿執筆時点で、イーサリアムは3786ドルで取引されており、過去24時間で2%以上上昇している。
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