スウェーデンのBTC ABは20日、欧州初のビットコイン連動型優先株式を上場した。同株式「BTC PREF」はスポットライト証券取引所で取引されており、投資家の口座に毎月支払われる年率10%の固定配当を提供する。
この仕組みは米国のストラテジーのSTRCを模倣したもの。投資家は安定した収益を得る一方、同社は調達資金でビットコイン(BTC)を買い増す。
年率10%ビットコイン連動型優先株の仕組み
BTC ABはストックホルムに拠点を置く小規模企業で、唯一の事業がビットコインの買い持ちである。6月には発表したように、1株120スウェーデンクローナで195,078株の優先株式を売り出した。
各株は年間12スウェーデンクローナの配当を受け、毎月分割して支払われる。これは発行価格に対して年率10%に相当。全株完売で調達額は2340万スウェーデンクローナとなる。
しかし、投資家が応じたのは約52%のみ。調達額は約1220万スウェーデンクローナと、目標のほぼ半分にとどまった。
この背景にはタイミングがある。売出しは6月下旬まで行われ、ビットコインが下落し、ストラテジーの優先株も$100の額面を下回った時期だった。
調達資金はビットコインの追加購入と配当原資の現金準備に充てる。同社の財務口座にはすでに約172BTCを保有しており、本日時点で評価額は約1100万ドル。
欧州はストラテジーのSTRC成功を再現できるか
ストラテジーは米国で同様の手法を大規模に採用している。STRC優先株は時価総額105億ドル規模となり、ビットコイン購入原資となっている。
STRCは9%利回りで始まり、現在は12%だが、株価は発行会社が目標とする100ドルを下回る85ドル前後で推移している。
それでも買い手は集まる。保有者の半数超が、6月の急落時に額面割れで購入した。あるクレジット市場のベテランは、STRCは13%過小評価されていると指摘する。
とはいえ厳しい市況が続く。ビットコインは6万5426ドル近辺で推移し、過去1年で45%近く下落。STRCの変動利回りとは異なり、BTC PREFの固定配当には長期低迷が逆風となる。
BTC ABは株式初日から流動性を確保するため、パレート証券を契約した。今後数週間で、欧州の投資家が株式形態でのビットコイン収益をどこまで望むのかが問われる。









