買い手の勢いがHBARの現物市場でじわりと強まっている。背景には、グレースケールが新たなヘデラ・トラストに向けたForm S-1を提出した動きがある。
今回の提出は、ナスダックが当該商品の取引を可能にするためのルール変更を承認すれば、ティッカー「HBAR」での上場につながる可能性を示唆している。
グレースケールが新たなヘデラ信託を申請、HBARに注目集まる
SponsoredS-1の提出は昨日付で行われ、グレースケールが提案するヘデラ・トラストの詳細が記載されている。投資家に対し、HBARへの規制下でのエクスポージャーを提供することを目的としている。
同時に、同社はビットコインキャッシュおよびライトコインに関連する上場投資信託の申請も実施。業界の二大資産にとどまらず、より幅広いアルトコインへの規制対応のアクセスを投資家に提供する方針を強調した。
これらの申請タイミングは、ナスダックが2月に提出したグレースケール・ヘデラ・トラストの上場申請について、SECが審査を延長した決定とも符合する。
HBAR、現物市場で強さを示す
グレースケールの新申請を巡る動きは、HBARの現物市場で買い圧力が徐々に強まる一因となっている。HBAR/USDの日足では、相対力指数(RSI)が中立の50ラインを上抜いて上昇を継続しており、市場のセンチメントが強気に傾いていることを示す。
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RSIは資産の買われ過ぎ・売られ過ぎを測る指標で、0〜100の範囲で示される。一般に70超は買われ過ぎで反落が、30未満は売られ過ぎで反発の可能性を示唆する。
HBARのRSIが直近で50を上回ってきたことは、需給が買い手優位へと移行しつつあるサインだ。買い意欲の強まりと需要拡大の可能性を示している。
Sponsored Sponsoredとりわけ、トレーダーがグレースケールの申請動向を手掛かりにするなか、HBARは持続的な上昇圧力の局面に入る可能性がある。
加えて、HBARは過去1日で3%上昇し、20日指数移動平均(EMA)を再び上回った。市場センチメントの強気化を裏付ける動きで、主要な移動平均はHBARの下で動的サポートを形成しており、本稿執筆時点では0.2285ドル近辺に位置する。
20日EMAは直近の価格に重みを置いて過去20営業日の平均を算出する。これを明確に上回る動きは、強気転換のシグナルと解釈されやすい。買い手が主導権を握り、短期モメンタムが高まっていることを示す。
SponsoredHBARは直近で20日EMAを試し、上抜けた。RSIの強気サインと整合的で、買い圧力の高まりを裏付ける。
HBAR、上値目途は0.3050ドル、下押しリスクは0.1963ドル
トレーダーが市況のモメンタムとグレースケール申請という好材料に反応し需給が引き締まるなか、HBARには上昇圧力がかかっている。このシナリオでは、まずは0.2762ドルを試す展開が視野に入る。
一方、需要が後退して売りが優勢になれば、0.2123ドルまでの下押しも想定される。