分散型台帳プラットフォームを手がけるヘデラは24日午前2時（日本時間）、メインネットのアップグレードを実施する。新バージョン「v0.63」への移行に伴い、メンテナンス作業は約40分間に及ぶ見通しで、この間、一時的にネットワーク全体の取引処理が遅延する可能性がある。
今回のアップグレードは、主にシステム運用の効率化とネットワーク性能の向上を目的とするもので、HBARトークンのトークノミクスやスマートコントラクトの実行環境に直接的な変更はないとされる。
ヘデラメインネットのアップグレードとは何か
新バージョンには3つの主要な変更が含まれる。
- システムコマンドでの非ゼロシャードおよびレルムIDのサポート。
- 管理変更にレート制限を追加する料金設定のスロットリング。
- ノードのストレージ効率を向上させ、処理のオーバーヘッドを削減するMerkleDBの調整。
これらの変更は、開発者やノードオペレーターに対するレジリエンスと運用の柔軟性を高めることを目的としている。ヘデラのCLIツールであるyahcliは、カスタムネットワークパーティション全体で機能するようになる。
簡単に言えば、ヘデラの企業導入の可能性を拡大する。このアップグレードはネットワークのスループットを向上させ、台帳の同期時間を短縮する。
アップグレードはHBARの実用性に影響するか
HBARのユーティリティに直接的な変更はない。コアトークン機能である転送、ステーキング、スマートコントラクトのガスは影響を受けない。取引手数料やステーキングメカニズムも変更されない。
ユーザーはアップグレード期間中に一時的な遅延や取引処理の停止を経験する可能性がある。
しかし、メンテナンスが終了すれば通常の運用が再開される。
HBARは今月、100%以上急騰し、7月21日時点で約0.28ドルから0.29ドルに上昇している。
アナリストは、ゴールデンクロスの形成と強い取引所流入がこの動きを支えていると指摘。短期的なRSIはHBARが買われ過ぎであることを示唆しているが、全体的なセンチメントは上昇傾向にある。
BeInCryptoの最新分析によれば、次の抵抗は0.37ドルから0.50ドルの間であるとされ、勢いが続けばその範囲に達する可能性がある。
ヘデラのアップグレードは価格に影響を与えるか
v0.63アップグレードは技術的なメンテナンスリリースであり、機能の導入やトークノミクスの更新ではない。価格変動を直接引き起こす可能性は低い。
しかし、ヘデラの安定性と信頼性の向上は、特に7月の変動の激しいスパイクの後、投資家の信頼を強化するのに役立つかもしれない。
アップグレードが問題なく進行すれば、技術的リスクを軽減することで現在の価格帯を維持するのに役立つ可能性がある。
それでも、HBARの大きな動きは、このアップグレード単独ではなく、マクロセンチメントや今後のエコシステムニュースにより左右される可能性が高い。
HBARは今月すでに大きな上昇を見せている。アップグレードは上昇傾向をサポートするかもしれないが、さらなる価格変動のきっかけにはならない。
トレーダーは、展開中のネットワークの安定性を注視し、次の動きのために広範な市場の動向を見守るべきである。
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