ステーブルコインを規制する目的で2022年6月に成立した改正資金決済法が6月1日、施行される。これに伴い、日本円や米ドルなどの法定通貨を裏付けとするステーブルコインが、日本でも発行・流通可能となる。同法では、ステーブルコインは電子決済手段と定義される。
米ドル連動型ステーブルコインのUSDコイン(USDC)やテザー(USDT)に代表されるように、ステーブルコインは、法定通貨・金融商品を裏付け資産とし、価格が著しく変動しないよう設計されている。ボラボリティが激しい暗号資産(仮想通貨)の中でも価格が安定しており、送金・決済利用に向いているのが特徴。ブロックチェーン技術による越境決済も可能であることから、個人間決済から企業間決済に至るまで、効率化が期待される。本稿執筆時点で、ステーブルコイン全体の時価総額は1300億ドル(約18兆円)。
日本では22年6月、ステーブルコイン規制法案として改正資金決済法が成立。金融庁は22年12月より、預金等による資産保全の義務化や送金上限を条件に、海外ステーブルコインの国内流通を認める内閣府令などの改正手続きを実施。改正資金決済法ではステーブルコイン発行者を銀行、信託会社、資金移動業者の3主体に限定される。通貨の流通を担う事業者には登録を義務づけ、利用者保護を徹底する。
日本を含め、世界各国で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を検討しているが、政府主導のCBDC発行には少なくとも3〜4年かかるとみられている。そのため、まずは海外ステープルコインの国内流通、あるいは民間発ステーブルコインの発行を先行させる方針だ。
同法施行に先立ち、ブロックチェーン関連スタートアップのG.U.テクノロジーズ(東京・渋谷)は3月、新ステーブルコイン発行に向けた実証実験を開始していた。みんなの銀行・きらぼし銀行・四国銀行の国内民間銀行3社と共同でステーブルコインを発行する計画だ。
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