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JPモルガン、FRBの声明に基づく市場予測AIツールを開発

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ヘッドライン

  • JPモルガンは、連邦準備制度理事会(FRB)の声明から株式市場を予測する新AIツールを開発
  • 新しいAI言語モデルはChatGPTを活用しており、Hawk-Doveスコアと呼ばれる指標を使用
  • 銀行もテック企業もAIの応用に関心を寄せている
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米金融大手JPモルガンはこのほど、連邦準備制度理事会(FRB)の声明や演説から株式市場を予測するAIツールを開発した。当社ジャーナリストがこの件について報告した

ChatGPTのユースケースに期待

JPモルガンは新たに、FRBの声明や演説から株式市場の動きを予測するAIツールを開発した。同ツールは「Hawk-Doveスコア」と呼ばれる指標を使用している。Hawk(タカ派)とDove(ハト派)に由来する。Hawk-Doveスコアは、ChatGPTをベースに開発されたAI言語モデルであり、株価の動きに影響を与えうる発言をランク付けするもの。

同銀行のエコノミストであるジョセフ・ラプトン氏は「こうした予備的なアプリケーションツールは役に立つ」とコメントを残している。

例として、FRBのタカ派姿勢が強まり、次回の政策表明がこれまで以上にタカ派的になったとする。Hawk-Doveスコアではこれを「1年物国債の利回り上昇につながり可能性あり」と判断する。

また同指標では、スコアが10ポイント上がると、次回のFRB会議で金利が25bp引き上げられる確立が10%上がる。今後数ヶ月の間に、Hawk-Doveスコアは30以上の中央銀行で使用される予定となっている。

Hawk-Doveスコアの例(FINANCIAL TIMES

JPモルガンはChatGPTをはじめとするAIツールに注目しており、これまでに300以上のユースケースを開発した。JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは、AIについて「画期的な技術だ」と語っている。なお同銀行は、クラウドベースのデータ拠点開発に20億ドル以上を費やしている。

AIの発展と企業の人員削減

銀行に限らずテック企業もまた、AI事業を成長戦略の根幹に据えている。例えばクラウドストレージサービス大手のDropboxは、AIプロダクト開発に必要な人材を採用する代わりに、従業員の16%削減を決定した

AIへの関心が高まるにつれ、規制を求める声も強まっているのも事実である。18年までOpenAIの代表取締役を務めていたイーロン・マスク氏は、AIの早すぎる開発ペースを批判した。他にも米歌手のジョン・レジェンドは、AIが自動で作曲した音楽に対する規制強化を呼びかけている。

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Shunsuke Saito
青森県出身。2021年に暗号資産(仮想通貨)投資を開始後、22年よりライターとして従事。国内暗号資産メディアにてライター・編集を経て、23年3月、BeInCrypto(ビーインクリプト)にジャーナリストとして参画。ビットコイン、NFT、PoSノード、DeFiなどへの投資経験を持つ。
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