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分散型自律組織(DAO)とは?特徴や注意点を解説

12 mins

分散型自律組織(DAO)とは、ブロックチェーン技術を基盤とした中央集権的な管理者がいない組織のことです。DAOでは参加者全員が組織のルールや運営方針を決定し、運営に貢献することができます。DAOは従来の組織と比べて、透明性が高く、近年注目を集めています。

本記事では分散型自律組織の特徴や注意点について解説します。分散型自律組織に興味がある人は、ぜひ最後までご覧ください。

分散型自律組織(DAO)とは?

lido dao

分散型自律組織(DAO)とは、ブロックチェーン技術を活用して、中央集権的な管理者や組織構造を必要とせずに運営される組織のことを指します。スマートコントラクトと呼ばれるプログラムで自動化された契約を使用して、組織のルールや決定を実行していく点が大きな特徴です。

メンバーは独自トークンを保有しており、トークンによって投票権を得ることができ、組織の方向性を決めていきます。分散型自律組織はWeb3.0時代において新しい経済圏やコミュニティを作り出す可能性があると言われており、NFTDeFi(分散型金融)NFTゲームの分野で数多くの組織が誕生しています。以下、分散型自律組織の特徴について解説します。

分散型自律組織(DAO)の特徴3つ

分散型自律組織の特徴3つについて解説します。

  • 中央集権的な管理者がいない
  • ブロックチェーン技術を基盤としており、透明性が高い
  • データの改ざんや不正が発生しない

分散型自律組織(DAO)の特徴①:中央集権的な管理者がいない

分散型自律組織の最も大きな特徴は中央集権的な管理者がいないことです。従来の組織形態とは異なり、参加者全員が平等な立場で組織が運営されます。組織のリーダーや支配者が存在せず、組織の意思決定はブロックチェーン上に書き込まれたスマートコントラクトにより自動的に行われます。

投票権の機能をもったガバナンストークンの保有者は意思決定やルールの変更などを決める権利があり、ユーザー主導で分散的に運営されている点が特徴です。

分散型自律組織(DAO)の特徴②:ブロックチェーン技術を基盤としており、透明性が高い

分散型自律組織はブロックチェーン技術を基盤としており、透明性が高いという特徴があります。また参加者は、組織の意思決定や資金の流れをブロックチェーンを通してリアルタイムで確認することができる点も、従来の組織形態と大きく異なります。

分散型自律組織(DAO)の特徴③:データの改ざんや不正が発生しない

分散型自律組織はブロックチェーン技術を活用して運営されるため、データの改ざんや不正が発生しないという特徴があります。ブロックチェーン上に記録された情報は、分散型のネットワークによって管理され、改ざんされることがなく、スマートコントラクトによって自動的に運営されるため、人為的なミスや不正が排除されます。

分散型自律組織(DAO)の課題点

分散型自律組織の課題点2つについて解説します。

  • 法整備の不確実性
  • ハッキングリスクがある

分散型自律組織(DAO)の課題点①:法整備の不確実性

分散型自律組織はブロックチェーン上で運営される組織であり、現行の法体系には適合しない場合が多く、現行の法律や規制は、分散型自律組織の性質に対応していない場合があります。参加者が自主的に意思決定を行うため、法的な責任や権限の所在が曖昧になることがあり、今後の法整備が期待されます。

なお、アメリカのユタ州では「ユタ州DAO法案」が可決され、法的な運営が認められています。

分散型自律組織(DAO)の課題点②:ハッキングリスクがある

分散型自律組織はスマートコントラクトと呼ばれるプログラムによって管理されますが、そのプログラムにはバグや欠陥が存在する可能性があります。例えば、2016年に起きたThe DAO事件では、スマートコントラクトの脆弱性を突かれて約360万ETH(約52億円)の資金が流出しました。

スマートコントラクトは一度公開されると変更が困難なため、アップデートや改善が難しく、ハッキングリスクも存在しています。

世界の分散型自律組織(DAO)事例

世界の主要な分散型自律組織について解説していきます。

  • ビットコイン
  • Maker DAO
  • The DAO

世界の主要DAO①:ビットコイン

ビットコインは分散型自律組織の一例として挙げられます。ビットコインは中央に管理者が存在せず、参加者同士がネットワーク上で取引を行っており、自律分散的に動いていることから、最も分散型自律組織に近い形と言われています。

世界の主要DAO事例②:Maker DAO

MakerDAOは、ステーブルコインのDaiを発行する分散型自律組織です。参加者は、MKRトークンを保有することで、意思決定に参加することができます。MakerDAOはスマートコントラクトによって自動的に決済を行うため、中央管理者が存在しないことが特徴です。

世界の主要DAO事例③:The DAO

The DAOは、2016年に発生した分散型自律組織の代表的な事例の1つであり、ブロックチェーン上で運営される投資ファンドでした。参加者はスマートコントラクトによって自動的に投票し投資先を決定していましたが、The DAOはハッキングを受け、約360万ETH(約52億円)が盗まれる事件が発生しました。このハッキング事件は、DAOのセキュリティに関する問題を浮き彫りにし、現在The DAOは活動を停止しています。

なお、国内の分散型自立組織については、「国内の主要DAO5選(分散型自立組織)」にて詳しく解説しています。

分散型自律組織(DAO)よくある質問

Q1:分散型自律組織(DAO)のメンバーはどのようにコミュニケーションをとっているのですか?

Q2:分散型自立組織(DAO)のメンバーが投票権を得るためには、どんな手順が必要ですか?

Q3:分散型自立組織(DAO)は法的に認められていますか?

まとめ:分散型自律組織(DAO)はWeb3.0型の組織として発展していく

本記事では、Web3.0時代の組織形態として注目を集めている分散型自律組織(DAO)について詳しく解説しました。分散型自律組織はブロックチェーン技術を活用し、中央管理者を必要とせずに運営される組織で、メンバーがトークンを保有することで運営されている点が特徴です。

技術的な問題や法整備など課題も抱えていますが、今後もさまざまな分野で展開されることが期待されます。分散型自律組織の発展に注目しておきましょう。

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Ikkan Kawade
2020年よりBTC投資をはじめる。同時に、暗号資産ブログとSNSの運用を開始。DeFiでの資産運用・Play to Earnゲーム・国内NFTへの投資も積極的に行う。メタバースに深い関心があり、「メタバースへの移住」が目標。
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