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SBTはNFTと何が違う? 特徴や活用事例から知るソウルバウンドトークン

12 mins

ヘッドライン

  • SBT(ソウルバウンドトークン)とは、ブロックチェーン技術を活用して発行される、譲渡不可のデジタル資産
  • デジタル証明書や、学歴信用履歴の証明などに活用することが可能
  • まだ実用化されたばかりの技術だが、開発や法規制の整備が進むことで、さまざまな用途での活用が期待されている

ブロックチェーン技術を活用したデジタル資産であるNFTが注目を集めていますが、NFTと似た性質を持つSBT(ソウルバウンドトークン)の活用も進んでいます。SBTは、NFTと比較すると、譲渡不可という特徴があり、権利の証明に適したデジタル資産として期待されています。

そこで本記事では、SBTの概要、NFTとの違い、特徴、活用事例について解説します。SBTに興味がある人は、ぜひ最後までご覧ください。

SBT(ソウルバウンドトークン)とは?

SBT(ソウルバウンドトークン)とは、譲渡不可能なNFTのことです。NFTは、ブロックチェーン上に存在するデジタル資産で、アートやゲームなどの分野で所有権を証明するために使われていますが、NFTは誰でも売買や譲渡ができるため、個人の能力や経歴などを証明するには適していません。

上記の問題を解決するべく、イーサリアムの創始者の1人であるヴィタリック・ブテリン氏らが提案したのがSBTです。SBTは、一度発行されると、その所有者は誰であっても、他の人に譲渡することができないようになっているため、所有者のアイデンティティや権利を証明する役割を果たすことができます。

SBTの3つの特徴

SBTの特徴3つについて解説します。

  • 譲渡ができない
  • 権利を証明する役割を果たす
  • ブロックチェーン技術を活用

SBTの特徴①:譲渡ができない

SBTは、一度取得すると、常に個人のウォレットとIDに紐付けられ、他人に売却や譲渡ができない仕様になっています。

譲渡不可という特徴があることで、SBTは「個人の証明」や「信頼」をブロックチェーン上に記録することができ、所有者の権利を不正に取得することができないのが特徴です。

SBTの特徴②:権利を証明する役割を果たす

SBTは「個人の証明」や「信頼」「権利」を証明する役割を果たすため、資格や実績、記録など、購入することができない資産に最適といえます。

  • 運転免許証やパスポート
  • 資格証や免許証
  • デジタルアートや音楽

上記のようなにも個人の権利を証明する役割を果たすことができ、偽造や改ざんの防止にもつながります。

SBTの特徴③:ブロックチェーン技術を活用

SBTは、ブロックチェーン技術を活用して発行されます。その結果、改ざんや不正が困難になっているのが特徴。ブロックチェーン技術を活用していることにより、SBTは、所有者のアイデンティティや権利をより安全に保護することができ、信頼性の高い証明手段として活用することを可能にしました。

SBTとNFTとの違い

NFT Pixelmon

SBTとNFTは、どちらもブロックチェーン技術を活用して発行されるデジタル資産ですが、重要な違いがあります。

項目SBTNFT
譲渡可否不可
用途アイデンティティや権利の証明デジタルアートやゲームなどのアイテムやキャラクターの所有権の証明など
代表的な活用例証明書やチケット、アクセス権、特定の会員資格や認定証デジタルアートやコレクティブル、ゲームや音楽などのデジタルコンテンツ
トークンの価値所有者のアイデンティティや権利の価値に依存するデジタルアートやゲームなどのアイテムやキャラクターの価値に依存する
利用目的限定的なアクセスや特定の目的自由な取引やコレクション

SBTは、譲渡不可であるため、アイデンティティや権利の証明に適したデジタル資産である一方、NFTは、譲渡可能なため、デジタルアートやゲームなどの所有権の証明に適したデジタル資産といえます。

実際に、SBTの活用は日本国内でも進んでおり、多くの企業や地方自治体が活用を始めています。今後さらに、SBTとNFTの技術開発や法規制の整備が進むことで、さらにさまざまな用途での活用が期待されるでしょう。

SBTの活用事例

SBTの活用事例について解説します。

  • デジタル証明書や学歴の証明
  • 信用履歴の証明
  • クラウドファンディング

SBTの活用事例①:学歴や職歴の証明

SBTは、一度発行されると、その所有者は誰であっても、他の人に譲渡することができないため、SBTは、学歴や職歴などの証明に適したデジタル資産といえます。

実際に、伊藤穰一氏がセンター長を務める千葉工業大学変革センターにて、国内初となるNFTによる学修歴証明の発行を開始されました。

従来の学歴証明書や職務経歴書は、偽造や改ざんなどのリスクがありるため、SBTを活用することで、これらのリスクを軽減し、学歴や職歴の証明をより信頼性高く行うことができます。

SBTの活用事例②:信用履歴の証明

SBTによって個人の支払い履歴や信用スコアなどを保持することで、ローンや融資の利用において信用力の担保となります。

国内のNFTプロジェクト「Live Like A Cat」が運営する公式オンラインショップ「またたび屋」では、ECサイト会員権をSBTとして発行しており、ECショップにおけるSBTの実用実験を開始しています。

SBTの活用事例③:クラウドファンディング

SBTはクラウドファンディングとしても機能します。

2023年10月より開始されたTVアニメシリーズ『忍ばない!クリプトニンジャ咲耶』のクラウドファンディング事例も、その1つです。SBTを購入することで、アニメ化の活動を支援でき、SBTを使ったアニメ化の事例は、世界初。また、パスポートNFTの所有者には、フィジカルアイテムのエアドロップも実施される予定となっています。

SBTの将来性

SBT(ソウルバウンドトークン)は、ブロックチェーン技術を活用して発行される、譲渡不可のデジタル資産です。SBTは、所有者のアイデンティティや権利を証明する役割を果たすため、さまざまな用途での活用が期待されています。

SBTの将来性については、以下の2つの観点から見ることができます。

  1. SBTを活用する企業が増える
  2. 国や地方自治体などといった、公共的な機関の活用が増える

1. SBTを活用する企業が増える

SBTは、アイデンティティや権利の証明に適したデジタル資産であるため、企業のさまざまな業務において活用が期待されています。

  • 本人確認
  • 資格証明
  • 顧客管理

業務の効率化や、セキュリティの向上などが見込まれるため、SBTを活用する企業は今後増えていくと考えられます。

2. 国や地方自治体などといった、公共的な機関の活用が増える

SBTは、ブロックチェーン技術を活用することで、データの改ざんや不正利用を防止することができるため、公共的な機関においても、活用が期待されています。

  • 行政サービスの効率化
  • セキュリティ面での安全

SBTを活用することで、公共的な機関は上記のメリットを得ることができるため、行政手続きや公共サービスの提供においても、導入される可能性が高いといえるでしょう。

まとめ:SBTは今後、社会実装されていく可能性が高い

本記事では、SBTの概要、NFTとの違い、特徴、活用事例について解説しました。SBT(ソウルバウンドトークン)とは、ブロックチェーン技術を活用して発行される、譲渡不可のデジタル資産です。

SBTは、まだ実用化されたばかりの技術ですが、今後、技術開発や法規制の整備が進むことで、さまざまな用途での活用が期待されています。SBTの今後の利用拡大や、社会普及に、注目があつまっています。

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Ikkan Kawade
2020年よりBTC投資をはじめる。同時に、暗号資産ブログとSNSの運用を開始。DeFiでの資産運用・Play to Earnゲーム・国内NFTへの投資も積極的に行う。メタバースに深い関心があり、「メタバースへの移住」が目標。
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