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ブロックチェーンオラクル入門編

13 mins
記事 Giulio Caldarelli

オラクルは、ブロックチェーンと現実世界をつなぐインターフェースです。ブロックチェーンは隔離されたエコシステムなので、現実世界からデータを取得することはできません。このガイドでは、ブロックチェーン・オラクルの基本的な概念を明確にし、その技術の利点と欠点について取り上げます。

ブロックチェーン上のオラクル

ビットコインはピアツーピアの電子キャッシュシステムとして作成されました。しかし、暗号通貨の専門家たちは、オリジナルのブロックチェーンがより広範な影響を与える可能性をすぐに理解しました。今日、ビットコインには単なる暗号通貨の交換だけでなく、複数の応用があります。しかし、現実世界からデータを収集することはできません。そのため、オラクルマシンが接続リンクとして必要となります。

外部データへのブロックチェーン活用

ビットコイン(または、ほかのブロックチェーン)上に構築された分散型取引所は、暗号通貨の交換レートが必要です。しかし、システムはオラクルを介してしかデータにアクセスできません。たとえば、分散型金融(DeFi)アプリケーションは、交換レートデータにアクセスできなければ機能しません

保険や予測市場は、現実世界の出来事に関する情報を必要とします。オラクルは現実世界からのデータをスマートコントラクトに書き込むことを可能にする橋渡し役です。DeFi以外でも、リアルタイムのデータが必要です。予測市場が勝利した賭けに支払いを行うために、また保険が紛争を解決するために必要です。

既存のオラクルの問題点

分散型テクノロジーを利用して中央集権型のオラクルを使用すると、全体的に中央集権化されたアプリケーションになってしまいます。そのため、初期のビットコインの開発者や熱狂的な支持者たちは、新興分散型プラットフォーム向けに専用のオラクルを開発することでこの問題を解決する必要がありました。

オラクルプロトコルの仕組み

オラクルプロトコルには多数の種類がありますが、その中でもChainlinkが最も有名でしょう。以下に、いくつかの有力なオリジナル・ブロックチェーンオラクルと、その機能について紹介します。

Reality.eth (RealityKeys)

Reality.eth(旧RealityKeys)は、シンプルで独自のデザインと機能性が評価されています。このプロトコルの基本コンセプトは、既存のデータソースを引用するのではなく、スマートコントラクトに対する「知識」を「創造する」ことです。

データが必要になると、プロトコルに質問がなされます。答えを知っているユーザーは回答を提出することができます。もし他のユーザーから異議が出されなければ、その答えは受け入れられます。もし問題が解決されなければ、外部の調停者(通常は分散型経済仲裁アプリケーションのKleros)に質問が提示されます。

Truthcoin

Truthcoin(Hivemind)はAugurやDelphiSystemsなどの後発プロジェクトに影響を与えたとされています。このプロトコルは、調整問題の解決策としてフォーカルポイントを利用しています。Truthcoinのレポーターは、予測市場にリストされたイベントの結果に投票することができ、レポーターの評判を表す投票コインをステークします。投票された結果が「フォーカルポイント」でない場合、レポーターの投票コインは削減されます。そうでなければ、報酬を受け取ります。Truthcoinは、Bitcoinブロックチェーンを引き続きサポートしており、サイドチェーンを使用してメインネットワークへの計算負荷を減らしています。

Provable Things (Oraclize)

Provable Things(以前の名称はOraclize)は、Chainlinkなどの現代のオラクルの先駆けとなったプロトコルです。その基本的な考え方は、「フロー制御」と呼ばれるコンピュータサイエンスの概念に基づいています。これは、IF/THEN文にヒントを得ています。これは、アクションのチェーンを作成するために使用されます。例えば、ユーザーが右クリックした場合はこのアクションを実行する、といった具合です。

Bitcoinスクリプトは、「この条件が満たされた場合、このトランザクションを実行する(IF/THENルール)」ということを示すことができます。Oraclizeは、「proof-of-authenticity(認証の証明)」によって条件を検証します。これにより、スマートコントラクトに書き込まれる前に収集されたデータが改ざんされていないことが示されます。

オラクルにも短所はある

オラクルが使用するデータ収集方法にはいくつかの弱点があります。以下にいくつか例を挙げてみましょう。

経済的インセンティブ

オラクルでは、「ルールに従うこと」に対する報酬が、ルールを破ることによって得られるリターンよりも高い場合にのみ機能するため、経済的インセンティブにおいて弱点があると言えます。さらに、プラットフォームに害を与えるためにわざと罰を受けるといった非合理的な行動を防止することができないという点も弱点でしょう。最後に、暗号資産市場のボラティリティ(不安定性)を考えると、長期的にルールに従っていても高いリターンが保証されるわけではありません。プラットフォームやトークン価格が破綻状況になれば、オラクルの報酬も同様に崩壊する可能性があります。

バグと誤作動

オラクルのコントラクトはまだ標準が定まっていないため、開発者が書いたコントラクトにはバグが生じる可能性があります。コスト削減のために、コントラクトが専門企業によって監査されていない場合、プラットフォームのパフォーマンスに重大な影響を及ぼすバグが含まれることがあります。一方で、オラクルがうまく機能したとしても、データソースが信頼できない場合、パフォーマンスが低下する可能性があります。

シビル攻撃

投票方式において、何者かが複数のエージェントになりすまし、投票を操作することをシビル攻撃という。ブロックチェーン上では、ユーザーは匿名性を守られているため、シビル攻撃は危険です。投票方式に基づく分散型オラクルプロトコルは、この種の攻撃にさらされる可能性があります。

オラクルの今後の展望

さまざまな異なるオラクルの設計が存在し、それぞれに独自の特徴があります。しかし、そのどれもが、主に上記のプログラムに着想されたものであることに変わりはありません。残念ながら、DeFi空間における多くのハッキングや操作が示すように、解読不可能であることを証明するものはありません。

近年、この分野への関心が高まっているので、今後、よりユニークで強固なオラクルの設計が期待されています。また、オラクルの使用を制限することも、興味深い傾向と言えるでしょう。Bancorプロトコルによって導入された流動性プールは、運用にオラクルを必要としないDeFiアプリケーションの一例です。

よくある質問

オラクルとはなんですか?

暗号資産におけるオラクルの目的は何でしょうか?

ブロックチェーンにおける「オラクル(oracle)」とは何を意味するのでしょうか?

オラクルは現実世界のアプリケーションに絶対に必要ですか?

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Shigeki Mori
大阪府出身。日本では雑誌編集者、読売テレビ広報記者、豪州では日系メディア編集・記者などを経てフリーに。日本とオーストラリアで20年以上、ジャーナリスト、編集者、翻訳者、ウェブプロデューサーとして活動してきた。近年は暗号資産関連の記事の執筆や翻訳、コンテンツ・マネジメントを行っている。
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