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CBDC(中央銀行デジタル通貨)への日本の取り組みと各導入国について

14 mins

近年、CBDC(中央銀行デジタル通貨)に関する関心が高まっています。CBDCとは、中央銀行が発行するデジタル通貨のことです。現金と同じく法定通貨として扱われますが、紙幣や硬貨ではなく、デジタルという形で存在し、中央銀行が主導する新しい通貨の形として注目されています。

本記事では、CBDCとは何か、そして、日本と各導入国の取り組みについて紹介します。この記事を読めば、CBDCの基本的な知識や各国の動向を把握することできるはずです。CBDCに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは

CBDC(中央銀行デジタル通貨)は、国家の中央銀行が発行し管理するデジタル形式の法定通貨のことを指します。

CBDCは、ブロックチェーン技術を利用することが多く、これにより透明性とセキュリティが向上が可能になり、また、デジタル化により取引の効率性が向上し、24時間365日の即時決済が可能になるといいった特徴があります。しかし、プライバシーの保護、技術的な課題、既存の金融システムへの影響など、現段階の導入には検討が必要といえるでしょう。

なお、CBDCを導入するこのメリット・デメリット3つは下記です。

CBDCのメリット

  • コストを削減できる
  • 透明性が高く不正が起きにくい
  • 決済システムを効率化できる

CBDCのデメリット

  • 取引の匿名性が失われる
  • 災害時のリスクが大きい
  • 民間銀行の金融仲介機能の低下

CBDCの基本的概要やメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

CBDC(中央銀行デジタル通貨)への日本の取り組み

日本銀行は、2020年10月に「中央銀行デジタル通貨に関する日本銀行の取り組み方針」を公表し、また、CBDCの活用可能性を評価するためのグループによる報告書「中央銀行デジタル通貨:現段階における公共政策上の視座」も公開、実証実験をスタートさせています。

日本銀行は、CBDCの定義についても明確に定義しています。

  • デジタル化されていること
  • 法定通貨建て(円など)であること
  • 中央銀行が発行するものであること

CBDCの実証実験に関しては、野村総合研究所が「概念実証フェーズ1」を行っており、開発・導入に向けて、以下の3つのフェーズで取り組みを進めています。

CBDCの実証実験フェーズ1(2020~2022年度)

  • CBDCの概念や設計について検討する
  • 技術的な課題やリスクを洗い出す
  • CBDCの導入に必要な法制度の整備を検討する

CBDCの実証実験フェーズ2(2023~2025年度)

  • CBDCの具体的な設計や運用方法を検討する
  • CBDCの導入に必要な技術的な開発を進める
  • CBDCの導入に必要な法制度の整備を進める

CBDCの実証実験フェーズ3(2026年度以降)

  • CBDCを導入するかどうかを判断する
  • CBDCを導入する場合、その具体的な運用方法を決定する

この実証実験では、CBDCの技術的な側面やセキュリティ、パフォーマンスなどを評価するために、民間のパートナーと協力して実施されました。株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社りそな銀行、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社NTTデータ、株式会社日立製作所などと共に「中央銀行デジタル通貨に関する実証実験」を開始しており、日本国内もCBDCの将来的な導入が始まると予測されています。

CBDC(中央銀行デジタル通貨)発行による日本への影響

CBDC発行によって、下記3つの影響があると考えられます。

  • 金融システムの効率性向上
  • 金融サービスの拡大
  • マネーロンダリングやテロの防止

CBDC発行による影響①:金融システムの効率性向上

CBDC(中央銀行デジタル通貨)の発行は、金融システムの効率性を向上させる可能性があります。CBDCはデジタル化された通貨であるため、取引の迅速化やコスト削減が可能となり、安価な決済を可能にすることで、企業のコスト削減につながると期待されています。また、リアルタイム決済が可能になるため、消費者としての利便性も高まるでしょう。

CBDC発行による影響②:金融サービスの拡大

銀行口座を持たない国民にも、金融サービスへのアクセスを提供することができるといった特徴がCBDCにあります。インターネットを通じて広く配布することが可能であるため、地方部に住む人々でも金融サービスを利用する機会が増えると考えられています。

CBDC発行による影響③:マネーロンダリングやテロの防止

CBDCは全ての取引が記録され、追跡可能であるため、マネーロンダリングやテロ資金供給の防止に役立つと考えられています。また、中央銀行が直接発行・管理することで、不正な取引を防止する体制を強化することが可能になります。マネーロンダリングやテロ資金供与の防止につながる可能性があり、かつ暗号通貨とは異なり、中央銀行が発行・管理する通貨であるため、国際的な規制や協調にも適合しやすいといった特徴もあります。

各国のCBDC(中央銀行デジタル通貨)導入への取り組み

BRI CBDC

世界的にもCBDCへの取り組みは進んでいます。下記からは、世界各国の取り組みについて解説します。

  • 中国
  • ヨーロッパ中央銀行
  • インド
  • スウェーデン
  • バハマ

各国のCBDCの事例①:中国

中国人民銀行は、CBDCの研究開発を2014年から開始しており、2020年には、デジタル人民元の実証実験を開始、2022年には、デジタル人民元の利用者数は1億人に達しています。デジタル人民元は、中国国内での決済に使用されており、今後は、国際決済にも使用される予定。

中国はデジタル通貨の開発において先進的な立場をとっており、デジタル通貨電子決済(DCEP)という自国のデジタル通貨を開発しており、国際的な影響力の大きさから注目を集めています。

各国のCBDCの事例②:ヨーロッパ中央銀行

ヨーロッパ中央銀行は、ユーロ圏内でCBDCを発行する可能性を検討するために、2020年9月にデジタルユーロプロジェクトを開始させています。

デジタルユーロの導入によって、ユーロ圏内の決済システムの安定化やイノベーションの促進・電子決済がさらに容易になることが期待されています。2021年7月にデジタルユーロプロジェクトの第1フェーズを終了し、第2フェーズでは、実証実験や市場調査を行い、2023年までに発行の可否を判断する予定です。

各国のCBDCの事例③:インド

インド準備銀行は、CBDCの研究開発を2021年から開始しており、インドは、2021年8月にe-RUPIと呼ばれるCBDCの一種を発行しました。CBDCの設計、セキュリティ、運用、普及等について検討しており、2023年には、CBDCの導入に向けたロードマップを発表する予定です。

e-RUPIは、中央銀行が発行し、民間銀行や決済サービス提供者が流通させる仕組みで、利用者はQRコードやSMSを使って、オンラインで支払いや送金が可能になります。

各国のCBDCの事例④:スウェーデン

スウェーデンは、キャッシュレス化が進んだ国として知られており、2018年には現金決済の割合が13%にまで低下しました。背景としては、現金利用者(主に高齢者や銀行口座を持たない人)が不便な状況に陥ったため、中央銀行が発行するデジタル通貨e-クローナの導入を検討したという背景があります。

スウェーデン国立銀行は、CBDCの研究開発を2016年から開始しており、2021年には、CBDCの実証実験を本格的に開始しました。

各国のCBDCの事例⑤:バハマ

バハマは、2020年10月に世界で初めてCBDCを正式に発行した国で、バハマ中央銀行は、2020年に初のCBDCである「Sand Dollar(サンド・ドラー)」を発行しています。Sand Dollarは、バハマ国内での決済に使用されており、今後は、国際決済にも使用される予定とのこと。

バハマは、島々に分かれた国土や自然災害などの影響で、現金インフラの整備が困難な状況にあり、Sand Dollarの導入によって、決済システムの安定化を目指しています。

まとめ:CBDC(中央銀行デジタル通貨)の日本と各国の動きに注目

CBDC

本記事では、CBDC(中央銀行デジタル通貨)とは何か、そして日本と各導入国の取り組みについて紹介しました。CBDCは、中央銀行が発行するデジタル通貨であり、現金と同じく法定通貨として扱われます。

CBDCは、決済システムの安定化やイノベーションの促進、違法行為の防止など、様々な目的で導入される可能性があり、その動きに注目が集まっています。

世界的には、中国やヨーロッパ中央銀行、インドなどが積極的に取り組んでおり、通貨や支払いの流れに大きな影響を与える可能性が生まれるはずです。

CBDCの導入は、まだ議論の段階にあり、どの国がいつCBDCを導入するかは明らかではありませんが、金融システムに大きな変革をもたらす可能性があるため、今後の政府や関連企業の動向に注目が集まります。

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Ikkan Kawade
2020年よりBTC投資をはじめる。同時に、暗号資産ブログとSNSの運用を開始。DeFiでの資産運用・Play to Earnゲーム・国内NFTへの投資も積極的に行う。メタバースに深い関心があり、「メタバースへの移住」が目標。
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