ビットコインETFが2024年1月に承認され、暗号資産(仮想通貨)投資に興味関心が集まっています。しかし、暗号資産で利益を得る方法は、値上がり益だけではありません。暗号通貨を貸し出して、報酬を得るレンディングやステーキングという仕組みが存在します。Web3市場の需要拡大に伴い、レンディングを気軽に実施できる国内取引所も増えています。
そこで本記事では、暗号資産レンディングサービスとステーキングの仕組みについて解説します。レンディングサービスについて詳しく知りたい人や、これからレンディングで運用を始めてみたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
暗号通貨のレンディングとステーキングの違い
暗号通貨のレンディングとステーキングは、どちらも保有している暗号通貨から収益を得られる方法ですが、仕組みやリスク、根本的な違いがあります。
レンディングとは
レンディングとは、保有している暗号通貨をレンディングサービスなどの第三者に貸し付けることで、貸借料を得られる仕組みのこと。
暗号通貨を保有しているだけでなく、貸し出すことで利益を得ることができ、利用するサービスや取引所によってレンディングの条件が設定されています。貸し出し期間や利率、貸し出せる通貨などが異なり、例えば、SBI VCトレードでは、全20銘柄のレンディングが可能で、1〜3%など、比較的高い利率を付与しているのが特徴。
レンディングサービスは、海外の取引所で活発に利用されているサービスですが、日本のWeb3国家戦略による追い風もあり、日本国内でも利用できるレンディングサービスが増えてきました。
ステーキングとは
暗号通貨のステーキングとは、対象となる暗号通貨を保有することで、ブロックチェーンネットワークの運営に貢献し、その対価として報酬を得る仕組みのこと。
ステーキングの対象となる暗号通貨は、主にPoS(Proof of Stake)アルゴリズムを使用しているものが該当します。PoSアルゴリズムは、マイニング(採掘)を行う代わりに、保有している暗号通貨の量や期間に応じて、ブロックの生成や承認に参加する権利を付与する仕組みです。
ステーキングの利回りは、対象となる暗号通貨やネットワークの状況によって異なりますが、一般的には、保有している暗号通貨の量が多いほど、利回りが高くなります。
暗号通貨レンディングの仕組み
暗号通貨レンディングの仕組みは以下の3つのステップで構成されます。
- 暗号通貨の預け入れ
ユーザーは、自分の暗号通貨をレンディングプラットフォームに預ける - 貸出の実行
申し込みの際には、貸出期間や貸出量などを指定。貸出期間は、1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年など、取引所によって異なります。その後、レンディングプラットフォームは、預けられた暗号通貨をDeFi等で運用 - 利息の受取
貸し出された暗号通貨に対する利息が発生し、貸出期間完了後、貸し手に利息が還元される仕組みです
暗号通貨レンディングのメリットとデメリット
暗号通貨レンディングのメリットとデメリットについて解説していきます。
暗号通貨レンディングのメリット
- 継続的なインカムゲインを得られる
レンディングは、保有している通貨を貸し出すことで利息を得られる投資方法です。株やFXなどの投資と比べて、価格変動リスクが低いため、安定した収益を得られます。毎日、毎週、毎月など、定期的に利息を受け取ることができ、また利息は複利で計算されるため、時間の経過とともに収益が加速していきます。 - 運用の手間が省ける
暗号通貨レンディングは、取引所やサービスに暗号通貨を預けるだけで始められる投資方法です。専門知識や経験がなくても、簡単に始められます。
取引所のチャート分析や売買タイミングの判断などの手間がかからず、24時間365日、自動的に運用できます。忙しい人でも、手軽に資産運用を始められるのがレンディングのメリットといえるでしょう - 多くの暗号通貨で利用可能
ビットコインやイーサリアムをはじめ、多くの暗号通貨でレンディングサービスが提供されています。さまざまなアルトコインをレンディングできるため、価格変動リスクの高い暗号通貨は避け、比較的安定している暗号通貨を選ぶこともできます。くわえて、アルトコインで高利回りを狙うこともできるため、積極的に運用していくのがオススメです。
暗号通貨レンディングのデメリット
- 取引所やサービスの破綻リスク
レンディングには、運営する取引所やサービスが破綻する可能性があります。レンディングサービスは、取引所やサービスの運営に依存しているため、取引所やサービスが破綻した場合、預けていた暗号通貨が返還されない可能性があります。リスクを軽減するために、安全性の高く、信頼性に優れている取引所を選びましょう。
レンディングにおすすめの暗号通貨取引所
国内外のレンディングにおすすめの暗号通貨取引所について解説します。
レンディングにおすすめの暗号通貨取引所(国内)
- bitbank
bitbankでは「暗号資産を貸して増やす」というレンディングサービスが提供されています。最大年率5%の暗号資産を1年後に受け取ることができるサービスで、ビットバンクの取り扱い全通貨の貸出しに対応しているのが特徴。面倒な手続き不要で申込むだけですぐに使えるため、初心者の方にもおすすめできるサービスです。 - GMOコイン
暗号資産をGMOコインに貸し出すことでレンディング報酬を得ることができます。少額から貸し出しが可能な「貸暗号資産ベーシック」と年率の高い「貸暗号資産プレミアム」の2つのサービスが用意されており、貸暗号資産ベーシックでは「最大年率10%」、貸暗号資産プレミアムでは「年率15%以上」の年利報酬を得られます。 - SBI VCトレード
SBI VCトレードでは「貸コイン」という名称でレンディングサービスが提供されています。保有している暗号資産を一定期間貸し出すことで、銘柄や数量、貸出期間に応じた利用料を受け取れるサービスです。取扱銘柄も20種類と幅広く、貸出期間も2週間程度であることから、気軽に始められるレンディングサービスといえるでえしょう。
レンディング特化サービスもおすすめ
取引所のレンディング以外では、レンディング特化サービスなどがあります。国内ではHashHubレンディングが最大手です。HashHubレンディングは、HashHub株式会社が運営するレンディングサービス。専門家が暗号資産をDeFi・アービトラージなどで高度に活用し、貸借料というかたちで利息が支払われます。
レンディングにおすすめの暗号通貨取引所(海外)
- Bybit
Bybitレンディングでは、暗号資産を資産プールに提供し、他のBybitユーザーに貸し出されることで、時間当たりの利息収入を得ることが可能。また、Bybitではユーザー資産の安全性を確保するため、担保価値比率や保険基金など複数の手段を用いて、貸し出された資産のリスク管理を行っているため、安心して貸し出すことができます。 - KuCoin
KuCoinでは「暗号通貨レンディング2.0」というレンディングサービスを通じて資産を貸し出すことができます。収益償還は、貸出から最短で1時間後です。国内取引所と違い、幅広いアルトコインのレンディングにも対応しているため、国内では取扱いのない通貨をレンディングしたい方は、海外取引所がオススメです。
まとめ:暗号通貨レンディングで効率よく、資産を増やそう
本記事では、暗号資産(仮想通貨)レンディングサービスとステーキングの仕組みを詳細に解説しました。暗号通貨のレンディングとステーキングは、どちらも保有している暗号通貨から収益を得られる方法ですが、仕組みやリスク、根本的な違いがあります。レンディングは、保有している通貨を貸し出すことで利息を得られる投資方法で、株やFXなどの投資と比べて、価格変動リスクが低いため、安定した収益を得られるのがメリット。
しかしその一方、取引所やサービスの破綻リスクがあります。リスクを考慮した上で、自分に最適なレンディングサービスを活用していきましょう。レンディングが気になる人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
Follow us on:
X(Twitter):@BeInCryptoJapan
Telegramチャンネル:@BeInCrypto Japan オフィシャルチャンネル
免責事項 - Disclaimers
当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報をもとに読者が取る行動は、あくまでも読者自身のリスクで行うものとします。「Learn」サイトでは、質の高い情報を提供することを第一に考えています。私たちは、読者にとって有益な教育的コンテンツを特定し、調査し、作成するために時間をかけています。この基準を維持し、素晴らしいコンテンツを作成し続けるために、私たちのパートナーは、私たちの記事への掲載に対して手数料を支払う場合があります。しかし、これらのコミッションは、偏りのない、誠実で有益なコンテンツを作成するためであり、私たちの活動プロセスに影響を与えることはありません。