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国内取引所上場注目レイヤー1比較|仮想通貨Sui・ソラナなどの速度・手数料

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著者:
Shota Oba

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編集:
Shigeki Mori

17日 6月 2025年 22:00 JST
Trusted-確かな情報源

国内でも注目が高まる仮想通貨分野「レイヤー1」ブロックチェーン。特に近年、処理速度(TPS)や手数料(ガス代)の安さを売りにしたソラナやSuiなど新興チェーンが日本の取引所に続々と上場を果たしています。高速で低コストのネットワークは、NFTやゲーム、DeFiなどの利用拡大に不可欠な存在として投資家や開発者から熱視線を浴びています。

本稿では国内取引所に上場する注目レイヤー1チェーン仮想通貨Suiやソラナなどの速度・手数料・特徴を比較します。

目次:

レイヤー1ブロックチェーンとは?

スケーリングソリューションズオプティミズム

レイヤー1ブロックチェーンとは、独自のネットワークを持ち、トランザクションの処理からスマートコントラクトの実行まで単独で完結する基盤となるブロックチェーンのことです。代表例として、ビットコインやイーサリアム、ソラナなどが挙げられます。レイヤー1チェーンは、安全性や非中央集権性を強みとしますが、スケーラビリティ(処理能力)の問題が課題となることもあります。そのため、イーサリアムなどでは処理速度向上や手数料削減を目的としたレイヤー2ソリューションが導入されています。

分析会社CoinGeckoのデータによると、2024年にレイヤー1のネイティブトークンは7000%の成長を記録しました。BTCやETHなどの主要な通貨が過去最高値を更新する一方、それ以外のトークンもニッチな市場で大きく成長しています。レイヤー1への投資や開発を検討する際は、そのセキュリティやスケーラビリティ、エコシステムの成長性を見極めることが重要です。

関連記事:レイヤー1とレイヤー2は何が違うのか?

国内取引所上場注目レイヤー1の主要スペック比較表

各プロジェクトのTPS(1秒あたり取引数)、ガス代(取引手数料)、用途や国内取引所の上場状況をまとめました。

プロジェクト(通貨)コンセンサス / 技術方式処理性能(TPS目安)取引手数料(ガス代)主な用途・分野日本国内での取扱状況
イーサリアム(ETH)PoS(Casper)、EVM約15–30 TPS(L1)
※L2で数千TPS
数ドル~数十ドル(変動大)
例:約$0.61(約¥90)
汎用(DeFi、NFT、他全般)主要取引所ほぼ全てで上場
ソラナ(SOL)PoH+PoS(TowerBFT)、Sealevel並列実行実測3,000–4,000 TPS
理論値65,000 TPS
極めて安価(<1¢)
例:約$0.00038/tx
DeFi、NFT、ゲーム等の高速処理アプリGMOコイン、bitFlyer他、複数国内取引所
カルダノ(ADA)PoS(Ouroboros)、EUTXOモデル数十TPS規模(将来Hydraで拡張)低~中程度(数円~数十円)
例:約$0.1/tx(約0.34 ADA)
学術志向DeFi、NFT、ID認証等bitFlyer他、主要取引所で早期から上場
アバランチ(AVAX)PoS(Avalancheコンセンサス)、マルチチェーン型実測ピーク約405 TPS
理論値4,500+ TPS
安価(数円程度)※Ethereumより安いDeFi、NFT、ゲーム、企業用途(サブネット)SBI VC、BITPOINT等複数国内取引所
スイ(SUI)DPoS+並列実行、Move言語最大約30万TPS(テスト実証)
実利用は数千TPS級
非常に安価(<$0.01)
例:約$0.0023/tx
ゲーム・NFT(動的資産)、高速DeFiOKCoinJapan、BinanceJP他、2023年以降国内上場
アプトス(APT)PoS(改良BFT)、並列処理(Block-STM)数千~1万TPS超(実績13.3k TPS)非常に安価(<$0.01)
例:約$0.005/tx
DeFi、ゲーム、SNS等汎用(Move言語安全性)OKCoinJapan、SBI VC、BinanceJP等、2024年より国内上場

※TPSは理論最大値と実ネットワーク観測値を併記。ガス代は2024~25年の概算平均値。為替は1ドル=約130円で換算。

Ethereum(イーサリアム/ETH)の基本性能と課題

イーサリアム

処理性能(TPS)とガス代の現状

Ethereumのメインネット(L1)は約15~30TPSと後発チェーンより低速ですが、レイヤー2(L2)の活用により性能向上を進めています。

取引手数料(ガス代)は混雑時に大きく変動し、高負荷時は1件あたり数十ドルに達します。2024年11月時点の中央値は約0.61ドルですが、DEXのトークンスワップでは10ドル超、NFT購入は17ドル超と高額です。ユーザーはL2利用や取引タイミングの工夫で節約しています。

高速化・低コスト化の取り組み

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Ethereumは2022年にProof of Stake(PoS)方式へ移行(マージ)し、省電力化と安定性を向上しました。イーサリアム仮想マシン(EVM)を核に、世界中の開発者が多様なDAppを提供しています。

スケーラビリティ改善策として、シャーディングやロールアップ(L2)の導入が進行中です。最近導入されたEIP-4844(プロトダンクシャーディング)はL2のデータ手数料を大きく削減し、将来的にはフルシャーディングで10万TPS達成を目指しています。

Ethereumの主な用途

Ethereumは以下の幅広い分野で活用されています。

  • 分散型金融(DeFi)
  • NFTマーケットプレイス(例:OpenSea)
  • 分散型自律組織(DAO)
  • ゲーム、ソーシャル
  • ステーブルコイン決済基盤(USDT・USDC)

特にDeFi・NFT領域は他チェーンを圧倒する規模ですが、ガス代高騰によりユーザーはL2(Arbitrum、Optimismなど)への移行を進めています。

今後の開発計画と展望

Ethereumは以下のロードマップで性能向上を進めています。

  • 「The Surge」:シャーディングを含むスケーリング技術
  • 「The Verge」:ヴァークルツリーでの効率化
  • 「The Purge」:履歴データの削減
  • 「The Splurge」:その他改善事項の導入

2025年にはEigenLayerによるリステーキングなど、新技術の登場も期待され、さらなるエコシステムの拡大が見込まれます。

日本国内の取扱状況

Ethereum(ETH)は日本国内の主要取引所(ビットフライヤー、コインチェック、GMOコイン、ビットバンクなど)で広く取り扱われ、日本円建てで簡単に取引できます。

注意点は、DeFi利用時のガス代支払いのためETH残高が必要なことや、自己管理ウォレットのリスク管理が求められる点です。

投資家にとっての魅力

Ethereumの投資的魅力は主に以下の2つです。

  • 圧倒的な実需(DeFi取引やNFT売買でのETH需要)
  • 豊富なエコシステム(数千のDApp・トークン)

また、規制順守や安全性の高さから企業や機関投資家の関心も高まり、三菱UFJ銀行のEthereum互換チェーン活用計画なども注目されています。一方で、競争が激化する中、引き続きスケーリングやコスト改善の成果が投資家の評価を左右するポイントとなります。

関連記事:イーサリアム(ETH)の仕組みをわかりやすく解説

Solana(ソラナ/SOL)の基本性能と特徴

SOLは急激な価格上昇後に売却リスクに直面

処理性能(TPS)と手数料(ガス代)

Solanaは高TPSと低コストを誇るブロックチェーンで、実用環境でも約3,000~4,000 TPSを日常的に処理しています(理論値65,000 TPS)。
手数料は極めて安く、1回の取引あたり約0.00001 SOL(約0.001~0.002ドル)と実質無料に近い水準です。2024年11月の中央値は約0.0013ドル(0.17円)で、Ethereumの1000分の1以下です。

高速処理を可能にする技術

Solanaの高速・低コストを支える主な技術は以下の3つです。

  • Proof of History(PoH):トランザクションにタイムスタンプを与え、効率的な処理を可能にします。
  • Tower BFT:PoHを活用したPoS型コンセンサスで、高速かつ安全に合意形成を行います。
  • Sealevel:スマートコントラクトを並列実行でき、複数トランザクションを同時処理します。

これらに加え、独自の手数料市場(基本手数料+優先手数料)を設け、混雑時でも手数料を安く抑えています。

Solanaの主な用途・特化分野

Solanaは高速処理が求められる以下の用途で強みを発揮しています。

  • NFTマーケット(DeGods、Okay Bearsなど)
  • ブロックチェーンゲーム
  • 高頻度トレーディング(DEXのSerum、Raydium、レンディングのSolend)
  • 少額決済(VisaがUSDC決済にSolana採用)
  • Web3ソーシャルアプリ

また、Solana Labsはスマートフォン「Solana Saga」を展開し、モバイル分野への普及も目指しています。

今後のロードマップ

Solanaはネットワークの安定性・性能をさらに高めるべく、以下の取り組みを進めています。

  • Firedancerプロジェクト(新バリデータクライアント):2025年頃導入予定で、160万TPS以上の処理能力を実証済み。
  • ステート圧縮技術:数百万単位のNFT発行を低コストで実現。
  • 継続的なプロトコル改善(手数料市場、トランザクション優先度キューの強化など)

VisaやStripeといった金融・決済企業との連携が進み、Web2レベルの普及が期待されています。

国内取引所での取扱状況

Solana(SOL)は2023年以降、国内取引所(GMOコイン、SBI VCトレード、BITPOINT、ビットバンク、バイナンスジャパンなど)で広く取扱われています。
国内で簡単にSOLを購入でき、BITPOINTなどではステーキングサービスも提供されています。

注意点として、SolanaのDAppやステーキング利用時には外部ウォレット(Phantomなど)が必要となりますが、日本語対応は限定的です。

投資家視点の魅力

Solanaは以下の特徴から、投資対象としての注目度が高いです。

  • 圧倒的な性能(高TPS・低手数料)による実需の高さ。
  • NFT・ゲーム分野で急速に成長したエコシステム。
  • Visaなど伝統的金融企業との連携実績。

一方、過去のネットワーク停止問題や中央集権化批判といった課題もありますが、2024年以降は安定稼働が続いており、今後のFiredancer導入などが成功すればさらなる評価向上が期待されます。

関連記事:ソラナ(SOL)が「オワコン」と呼ばれた理由

Cardano(カルダノ/ADA)の基本性能と特徴

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処理性能(TPS)とガス代

Cardanoの基本的な処理性能は10~数十TPS程度で、理論上の最大値は250TPS程度とされています。一方、レイヤー2技術「Hydra」を活用したテストでは、100万TPS超を記録するなど将来的なスケーリングへの期待もあります。

手数料(ガス代)は約0.17 ADA(約0.1~0.2ドル、数十円)で安定しており、Ethereumのような急激な高騰は起きにくく、予測しやすいのが特徴です。

安定性を重視した技術設計

Cardanoは学術的に検証されたProof of Stake(PoS)アルゴリズム「Ouroboros」を採用しています。約20秒ごとにブロック生成され、ランダムに選出された多数のノードがネットワークを維持します。

スマートコントラクトはEUTXOモデルを採用し、セキュリティの高い「Plutus」言語で開発されています。性能面ではブロックサイズ拡大やパイプライン処理を段階的に導入し、Hydraやサイドチェーン(Milkomeda、Midnight)で補完しています。

主な用途と特化分野

Cardanoの特徴的な用途は以下の通りです。

  • 分散型金融(DeFi):Minswap、SundaeSwap、レンディングのAadaなど。
  • NFTマーケット:画像・音楽・メタバース土地など多彩なプロジェクトが存在。
  • 社会インフラ:エチオピアの教育記録やグルジア政府との提携など、国家規模の活用実績あり。

また日本市場では早期から支持が厚く、日本発のNFTプロジェクトやブロックチェーン関連コミュニティも存在しています。

今後のロードマップと将来性

Cardanoは段階的な開発を進め、現在はスケーリングを目的とした「Basho(バショ)」フェーズにあります。今後の注目点は以下の通りです。

  • Hydraの実用化(オフチェーン処理)
  • Voltaireフェーズ(分散型ガバナンスと財政制度導入)
  • Midnightサイドチェーン(プライバシー重視のチェーン開発)

これらの導入が完了すれば、完全にコミュニティ主導の分散型ネットワークが実現します。

日本国内での取扱状況

Cardano(ADA)は日本国内の主要取引所(ビットポイント、bitFlyer、GMOコイン、DMM Bitcoin、SBI VCトレード)で広く扱われています。取引所形式の売買も可能で、国内では流動性も高いです。

注意点として、Cardano固有のウォレット(Nami Wallet、Laceなど)を使ったDApp利用には専門知識がやや必要となりますが、最近はユーザー向けの情報やツールも増加しています。

投資家視点での魅力

Cardanoの投資的魅力は主に以下の通りです。

  • 高い堅牢性とセキュリティ(重大な障害が少ない)
  • コミュニティ主導の分散運営とステーキング参加の容易さ
  • 国家や企業との社会実装に向けた取り組み(エチオピア教育省など)

一方、開発の慎重さから短期的な価格変動は穏やかで、DeFiやNFT市場規模も他チェーンと比較すると小さめです。そのため、短期投機よりも長期視点の投資に適しています。

関連記事:エイダコイン(カルダノ・ADA)はオワコンなのか?

Avalanche(アバランチ/AVAX)の基本性能と特徴

アバランチを購入する

処理性能(TPS)とガス代

Avalancheのベースレイヤーは約4,500TPSの高性能を誇り、取引確定時間も1~2秒と非常に高速です。通常の取引量は数十TPS以下で余裕があり、ピーク時でも400TPS超の実績があります。

手数料(ガス代)は極めて安価で、1回の取引で0.0005~0.005AVAX(数円〜十数円以下)程度です。さらに2024年末には手数料を96%削減するアップグレード(ACP-125)が予定されています。Avalancheでは手数料が全額バーンされるため、取引増加でAVAX価値向上が期待できます。

高速化・低コストを支える技術

Avalancheの高速性能を支える主な特徴は以下の通りです。

  • Avalancheコンセンサス(確率的合意メカニズム):多数決ではなくランダムな少数ノード間の問い合わせにより高速な合意形成。
  • マルチチェーン構造(Xチェーン、Cチェーン、Pチェーン):役割分担と負荷分散を実現。
  • サブネット(独自ブロックチェーン作成可能):用途別の最適化が可能で、企業利用にも適しています。

これにより、スケーラビリティと柔軟性を兼ね備えたブロックチェーンを実現しています。

主な用途と特化分野

Avalancheの主な活用分野は次の通りです。

  • 分散型金融(DeFi):Trader Joe、Benqi、Avalaunchなどのプロジェクトが人気。
  • NFT・ゲーム:Kalao(NFTマーケット)、Crabada(ゲーム)などが注目。
  • 企業向けサブネット:AlibabaやDeloitte、韓国SKプラネットなどが採用。
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AvalancheはDeFi・NFTの暗号資産領域に加え、企業向けブロックチェーン基盤としての展開も強化しています。

今後の開発計画とロードマップ

Avalancheは以下のようなアップグレードを計画しています。

  • Avalanche Warp Messaging(AWM):サブネット間のシームレスな連携を可能にする技術。
  • Evergreenサブネット:企業向けにプライベートチェーンを容易に導入できる仕組み。
  • Hyper SDK:独自の高性能サブネットを迅速に構築可能な開発キット。

今後も規制対応や伝統金融との連携に注力し、さらなる普及を目指します。

日本国内での取扱状況

日本国内では2023年以降、BITPOINT、SBI VCトレード、OKCoinJapan、BINANCE JAPANなどの取引所でAVAXの取り扱いが進みました。特にBITPOINTでは、取引所形式でAVAX/JPY取引が可能で、ステーキングサービス(年率7.6%)も提供しています。

注意点はAvalanche独自機能を利用する際に専用ウォレット(Avalanche Wallet)が必要なことですが、単純な取引は国内取引所だけで完結可能です。

投資家視点での魅力

Avalancheは以下の点から投資対象として魅力があります。

  • 高いスケーラビリティと柔軟なマルチチェーン構造
  • 手数料バーンによるトークンの希少性向上
  • 企業との提携・採用事例(Alibaba、Deloitteなど)

一方、EthereumやSolanaなどの競合との激しい競争があり、市場での差別化が課題です。Avalancheは中長期的な視点でエコシステムを拡大しており、安定した成長が期待されるプロジェクトです。

関連記事:暗号資産(仮想通貨)アバランチ(AVAX)とは?将来性や特徴についてわかりやすく解説

Sui(スイ/SUI)の基本性能と特徴

処理性能(TPS)とガス代

Suiは超高TPSを売りとする新興ブロックチェーンで、理論上最大約30万TPSを処理可能とされています。実環境でも数千~数万TPSを安定して処理し、非常に高速です。

手数料(ガス代)は安定的で、1トランザクションあたり約0.001~0.002ドル(0.1〜0.3円)程度と極めて低コストです。また、オンチェーンデータ削除時に手数料の払い戻しがあり、コスト効率性も高いです。

高速・低コスト化を実現する技術

Suiの高性能を支える主な技術要素は以下の通りです。

  • Move言語:資産の所有権管理と安全性に特化したスマートコントラクト言語。
  • オブジェクト中心モデル:独立したオブジェクト間の取引はコンセンサスなしで即時処理可能。
  • Narwhal+Bullsharkコンセンサス:最小限の通信で高速な合意形成を実現。
  • 水平スケーリング(Pilot Fish):バリデータのサーバー増強でTPSをリニアに向上可能。

これらにより、高速・安定・スケーラブルなネットワークを実現しています。

主な用途・特化分野

Suiは特に動的なデジタル資産管理に適しており、以下の分野で強みを発揮しています。

  • ブロックチェーンゲーム・NFT
    • アイテムやNFTの動的なプロパティ変化を容易に実装可能(例:ネットマーブル「Grand Cross: Metaworld」)。
  • 高頻度DeFiトレーディング
    • DeepBook(オーダーブック型DEX)、Turbos Finance(AMM型DEX)など。
  • サプライチェーン管理
    • 柔軟でリアルタイムな追跡が可能。

こうした分野で特に競争力があり、ゲーム領域を中心にエコシステムが拡大しています。

今後の開発計画・ロードマップ

Suiは2023年にメインネットを立ち上げたばかりで、以下の方向性で開発を進めています。

  • コンセンサスやプロトコルのさらなる最適化(ZKロールアップ等のL2との連携も検討)。
  • DeFiエコシステムの充実(AMM、レンディング、デリバティブの機能拡張)。
  • ゲーム大手企業との連携強化(ネットマーブルやgumiなどとの共同開発)。
  • AI技術との融合(AI搭載DAppの可能性)。

潤沢な資金力と開発リソースを背景に、エコシステム拡大に向けた取り組みを加速しています。

日本国内での取扱状況

Sui(SUI)は2023年10月にOKCoinJapanで国内初上場、その後Binance Japan、BitTrade、BITPOINTでも取り扱いが開始されました。国内取引所(販売所・取引所)で容易にSUIを入手できます。

ただし、SuiのDApp利用には専用ウォレット(Sui WalletやEthos Wallet)が必要なため、トークンの保有・取引だけでなくエコシステムの利用には若干の専門知識が求められます。

投資家視点での魅力

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Suiの投資的魅力は以下のポイントに集約されます。

  • 卓越した技術性能(最大30万TPSという業界トップレベルのスケーラビリティ)。
  • 豊富な資金力と強力な支援者(Coinbaseやa16zなど有力VCからの出資)。
  • 急速なエコシステム成長(ローンチ半年でTVL5億ドル超を記録)。

一方、Aptosなど競合プロジェクトとの厳しい競争や初期トークン配分による売り圧リスクもあります。
総じてSuiは将来的な爆発的成長の可能性を秘めた新興チェーンとして、注目に値する投資対象です。

関連記事:仮想通貨Sui(SUI)とソラナ(SOL)はどっちが優れている?

Aptos(アプトス/APT)の基本性能と特徴

アプトス財団 ADGM

処理性能(TPS)とガス代

Aptosは2022年に登場した高性能ブロックチェーンで、2024年に13,300 TPSを記録するなど、非常に高速な処理能力を備えています。ブロック生成間隔は約0.5秒、ファイナリティ(取引確定)も1秒以内と迅速です。

手数料(ガス代)は極めて安く、1取引あたり平均0.0005 APT(約1セント未満)で、ユーザーがほぼ意識しないレベルとなっています。

高速・低コスト化の技術

Aptosの優れた性能を支える技術は以下の通りです。

  • Block-STMエンジン:トランザクションの並列実行を可能にし、高速処理を実現。
  • HotStuffベースの改良型コンセンサス(Quorum Store):ブロック承認の高速化とネットワークの安定性向上。
  • Move言語(AptosVM):セキュリティと効率を重視したスマートコントラクト環境。

これらの技術により、Solanaに匹敵する性能と高い安定性を両立しています。

主な用途・特化分野

Aptosが特に力を入れる分野は以下の通りです。

  • 金融・決済分野
    • ブレバン・ハワードなど伝統的金融機関との提携(オンチェーン金融商品)。
    • 日本などでの決済インフラ構築(観光客向け決済など)。
  • ゲーム・メディア分野
    • 韓国ゲーム会社とNFTゲーム開発。
    • 大量のオンチェーン処理を伴うゲーム運営(1億トランザクション超の実績)。
  • ソーシャル・エンタメ分野
    • TelegramやTikTokなど日常アプリへのウォレット統合。
    • NBCユニバーサルやロッテとのファン体験向上プロジェクト。

Web2企業との協業が進んでおり、既存のビジネス領域と強く連携していることが特徴です。

今後のロードマップと将来性

Aptosの今後の主な開発計画は以下の通りです。

  • プロトコル最適化の継続(並列性能向上、ネットワーク負荷分散)。
  • EthereumやSolanaとのブリッジ強化(LayerZeroなどの技術活用)。
  • APTトークンのステーキング・ガバナンス強化(オンチェーン投票システム導入)。

また、アジア市場(特に日本・韓国)への積極的な投資と提携を強化しており、市場拡大が期待されています。

日本国内での取扱状況

日本では2024年にOKCoinJapanが初めてAPTを取り扱い、その後Binance Japan、SBI VCトレードなどが続々と上場しています。現状はBTCやETH経由で購入可能で、今後は円建てマーケット整備も予想されています。

専用ウォレット(Martian、Petra、Bloctoなど)が必要ですが、マルチチェーン対応ウォレットの普及により使いやすさは改善されています。

投資家視点での魅力

Aptosの投資的魅力は以下の通りです。

一方、トークン分配の集中や規制動向には注意が必要ですが、ミドルリスク・ハイリターンの投資対象として期待されます。特にWeb2とWeb3をつなぐ次世代基盤として、今後の成長が見込めるプロジェクトです。

関連記事:暗号資産(仮想通貨)アプトス 完全ガイド”ソラナ・キラー”と呼ばれる理由

まとめ:今後のレイヤー1競走にも注目

暗号コピー取引

国内取引所に上場するレイヤー1ブロックチェーンは、それぞれ独自の特化分野を持ち、高速化や低コストを実現しています。イーサリアムは圧倒的な実需と多様な用途で基盤として不動の地位を築き、ソラナやスイは卓越した処理速度でゲームやNFT分野を牽引しています。アバランチやカルダノも企業利用や国家規模の実装で差別化を図っています。今後の各チェーンのアップデート動向にも注目が必要です。

よくある質問

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