Web3とは、インターネットの進化の第三段階として提唱されている概念です。Web3では、ブロックチェーンや分散型アプリケーションなどを利用することで、ユーザーが自分のデータやアイデンティティを自由に管理できます。
Web3.0は、Web 1.0とWeb 2.0という過去のインターネットと対比されており、その特徴や問題点・違いを理解することで、Web3の意義や可能性がより明確になるはずです。この記事では、Web3の始め方とメリット・問題点について解説します。
Web 3.0とは?
Web3.0とは、ブロックチェーンや分散型アプリケーションなどを利用することで、ユーザーが自分のデータやアイデンティティを自由に管理できるインターネットの新しい形です。Web3は、Web 2.0と呼ばれる現在のインターネットと対比されており、データやコンテンツが少数の大手IT企業に集中しているという中央集権化の問題を解決できると期待されています。
Web3では、ユーザーはブロックチェーン上で安全に情報をやりとりでき、また、暗号通貨やトークンなどを使って、新しい価値やコミュニティに参加できることが大きな特徴です。
Web3.0の始め方5つ
WEB3.0の始め方について、5つの手順を紹介します。
- ①:仮想通貨取引所の口座開設する
- ②:仮想通貨を買う
- ③:メタマスクをインストールする
- ④:メタマスクに入金する
- ⑤:WEB3.0サービスとメタマスクを接続する
1つずつ見ていきます。
Web3.0の始め方①:仮想通貨取引所の口座開設する
仮想通貨取引所とは、仮想通貨を売買したり、送受金したりできるサービス。Web3.0で使われる仮想通貨を購入するには、まず仮想通貨取引所に口座を開設する必要があります。
- 仮想通貨取引所を選択:国内には多数の仮想通貨取引所がありますが、取り扱う仮想通貨の種類や手数料、セキュリティなどに違いがあります。自分が購入したい仮想通貨があるかどうかや、信頼できるかどうかなどをチェックしましょう。
- 口座開設の申し込み:次に、選んだ仮想通貨取引所の公式サイトやアプリから、口座開設の申し込みをしましょう。メールアドレスやパスワードなどの基本情報を入力した後、本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)を提出します。また、本人確認書類と自分の顔が写った写真も必要です。
- 審査結果を待つ:その後、仮想通貨取引所から審査結果の連絡が来ます。審査には数時間から数日かかる場合があります。審査が通れば、口座開設が完了します。
Web3.0の始め方②:仮想通貨を買う
仮想通貨取引所の口座開設が完了したら、次は仮想通貨を購入します。
- 購入する仮想通貨を選択:まずは、自分が購入したい暗号資産(仮想通貨)を決めましょう。Web3.0で使われる代表的な仮想通貨としては、「ビットコイン」や「イーサリアム」などがあります。これらの仮想通貨は、他のWeb3.0サービスやNFTと交換できたり、価値が上昇する可能性があります。
- 取引所に日本円を入金:次に、自分の銀行口座から暗号資産取引所に日本円を入金しましょう。入金方法は、銀行振込やクレジットカード決済などがあります。入金手数料や反映時間は、仮想通貨取引所によって異なります。
- 仮想通貨を購入:その後、仮想通貨取引所のサイトやアプリで、購入したい仮想通貨と数量を指定して注文しましょう。注文方法は、「成行注文」と「指値注文」があり、「成行注文」は、現在の相場価格で即時に購入する方法です。「指値注文」は、自分が希望する価格で購入する方法です。注文が成立すれば、仮想通貨が自分の口座に入ります。
Web3.0の始め方③:メタマスクをインストールする
メタマスクとは「Web3.0サービスやNFTにアクセスできるブラウザ拡張機能やアプリ」です。メタマスクを使うことで、自分の仮想通貨やNFTを管理したり、Web3.0サービスとやりとりしたりできます。メタマスクをインストールする方法は、以下です。
- インストールするメタマスクを選択:まずは、自分が使っているブラウザやデバイスに合ったメタマスクを選びましょう。メタマスクは、ChromeやFirefoxなどのブラウザ拡張機能としても、iOSやAndroidなどのモバイルアプリとしても利用可能です。
- メタマスクをインストール:次に、メタマスクの公式サイトやストアから、メタマスクをダウンロードしてインストールしましょう。インストールが完了したら、メタマスクを開きます。
- 初期設定を行う:その後、メタマスクの初期設定を行います。初期設定では、利用規約に同意したり、パスワードを設定します。また、秘密鍵と呼ばれる「12個の英単語」が表示されますが、これは大切に保管しておきましょう。秘密鍵は、自分の仮想通貨やNFTを管理するための鍵であり、紛失や漏洩すると取り戻せなくなるため、注意が必要です。
Web3.0の始め方④:メタマスクに入金する
メタマスクをインストールしたら、次はメタマスクに仮想通貨を入金します。
- メタマスクを開く:メタマスクを開くと、メタマスクの画面には、「アカウント」と「ネットワーク」が表示されます。「アカウント」は、自分の仮想通貨やNFTを管理する場所です。「ネットワーク」は、Web3.0サービスやNFTが動作する場所です。
- 仮想通貨を入金する:次に、「アカウント」の下にある「入金」ボタンを押しましょう。「入金」画面では、「直接入金」と「外部から入金」の二つの方法があります。「直接入金」は、メタマスク内で仮想通貨を購入する方法。「外部から入金」は、他の仮想通貨取引所などからメタマスクに送金する方法です。
- 入金方法を選ぶ:その後、「直接入金」か「外部から入金」のどちらかを選びましょう。「直接入金」を選んだ場合は、「Wyre」というサービスを使って仮想通貨を購入します。購入方法は、「Wyre」の画面に従って進めてください。「外部から入金」を選んだ場合は、「アカウント」の下にある「アカウント詳細を表示」ボタンを押してください。そこに表示される「アカウント番号」と呼ばれる英数字やQRコードが自分のメタマスクの住所です。この住所に対して他の仮想通貨取引所などから、この住所に対して仮想通貨を送金します。
- 送金・残高の確認:送金が完了したら、メタマスクの「アクティビティ」タブで確認できます。また、「アセット」タブで自分の保有する仮想通貨の残高や価格を見ることも可能です。
Web3.0の始め方⑤:WEB3.0サービスとメタマスクを接続する
Web3.0サービスとメタマスクを接続するには、以下の手順を行います。
- Web3.0サービスにアクセス:Web3.0サービスにアクセスし、メタマスクとの連携を求められたら、「接続」ボタンをクリック。メタマスクの画面が表示されるので、「次へ」ボタンをクリックします。
- メタマスクを接続:WEB3.0サービスが要求するアカウント情報を確認し、「接続」ボタンをクリックします。これで、WEB3.0サービスとメタマスクが接続されます。
- サービスを利用:接続されたら、Web3.0サービスの機能を利用できます。例えば、DAppに参加したり、暗号資産を送受信したりできます。メタマスクは、その際に必要な署名や承認などを行います。
Web3.0を始めることのメリット
Web3.0業界は将来性が期待されている業界ですが、まだ業界が大きく盛り上がっているわけではありません。では、なぜ今からWeb3.0を始めるべきなのでしょうか?下記からは、今からWEB3.0を始めることのメリットを3つご紹介します。
- ①:個人のデータやアイデンティティを自由に管理できる
- ②:新しい価値やコミュニティに参加できる
- ③:時代の最先端を体験できる
順に見ていきます。
メリット①:個人のデータやアイデンティティを自由に管理できる
Web3.0では、ブロックチェーンや分散型アプリケーション(DApp)などを利用することで、ユーザーが自分のデータやアイデンティティを自由に管理できるようになります。これは、従来のWEB2.0では、中央集権的なプラットフォームやサービスに依存していたこととは大きく異なります。
Web3.0では、ユーザーは自分のウォレットやアカウントを持ち、自分の意思でデータやアイデンティティを共有したり、保護したりでき、これにより、プライバシーの確保やセキュリティの向上などが期待できるといったメリットが生まれるといったメリットがあります。
メリット②:新しい価値やコミュニティに参加できる
Web3.0では、仮想通貨やトークンなどの暗号資産を使って、新しい価値やコミュニティに参加できるようになります。これは、従来のWEB2.0では、既存の通貨や法律に制限されていたこととは大きく異なります。Web3では、ユーザーは自分の興味や目的に合わせて、様々なDAppに参加したり、自分で作成したりでき、これにより、イノベーションが促進され、結果的に、早期から参入していることで得られるリターンにもつながります。
メリット③:時代の最先端を体験できる
WEB3.0は、インターネットの新しい形です。これは、従来のWEB2.0では、受動的に情報やサービスを利用していたこととは大きく異なります。WEB3.0では、ユーザーは能動的にインターネットに参加し、自分の価値観やライフスタイルを表現できます。これにより、次世代のインターネットの可能性や楽しさを感じることができます。
以上が、WEB3.0を始めることのメリットです。トレンド前から、WEB3.0を始めることで、自分自身のインターネット体験をより豊かにすることができ、結果的に、将来大きな時流に乗ることも可能です。
Web 3.0の問題点
Web3.0には大きな可能性がありますが、現状は課題や問題点もあります。
- ①:利用時のハードルの高さ
- ②:ガス代が高額
- ③:スケーラビリティの問題
Web 3.0の問題点①:利用時のハードルの高さ
Web3.0における取引には仮想通貨やトークンなどの暗号資産が必要。しかし、暗号資産を購入したり管理したりするには、ウォレットやメタマスクなどの専用のツールや知識が必要になります。さらに、暗号資産の価格変動や盗難リスクなども考慮しなければならず、これらは、一般ユーザーにとっては敷居が高く、利用をためらう要因となっています。
Web 3.0の問題点②:ガス代が高額
Web3.0における取引は、ブロックチェーン上で行われます。しかし、ブロックチェーン上で取引を行うには、ネットワークの維持や処理を行うコンピューターに対して報酬を支払う必要があり、これをガス代と呼びます。
ガス代は取引量や需要によって変動しますが、特にイーサリアムなどの人気の高いブロックチェーンでは、ガス代が高騰することがあり、例えば、2021年5月には、イーサリアム上でNFTを作成するためのガス代が約10万円に達したことがありました。このように、ガス代が高額になると、Web3.0の利用コストが増大し、利用者を減らす可能性があります。
Web 3.0の問題点③:スケーラビリティの問題
Web3.0における取引は、ブロックチェーン上で行われます。しかし、ブロックチェーンはその仕組み上、一定時間ごとに一定量の取引しか処理できません。例えば、イーサリアムでは約15秒ごとに約30件の取引しか処理できず、これでは、Web3.0の利用者が増えた場合に、取引が遅延したり失敗したりする可能性があり、WEB3.0新規参入者の高いハードルになっています。
このように、ブロックチェーンの処理能力が利用者の需要に追いつかないことを、スケーラビリティの問題と呼びます。この問題を解決するためには、ブロックチェーン自体の改良やレイヤー2と呼ばれる、追加的な技術などが必要と議論されているのが、現状です。
WEB3.0の始め方まとめ
Web3.0とは、ブロックチェーンや分散型アプリケーションなどを利用することで、ユーザーが自分のデータやアイデンティティを自由に管理できるインターネットの新しい形。Web3.0を始めることには、自分の情報主権を取り戻したり、新しい価値やコミュニティに参加したり、時代の最先端を体験したりするというメリットがあります。
しかし、Web3.0にはまだまだ課題も多いです。利用時のハードルの高さやガス代の高額さ、スケーラビリティの問題です。これらの課題を解決するためには、ブロックチェーンやその周辺技術の発展や普及が必要といわれています。Web3.0はまだ構想段階のものが多くありますが、その可能性は無限大で、Web3.0に関心を持ち、正しく理解し、適切に利用することで、インターネットの世界をより豊かにすることができるといえるでしょう。WEB3.0に興味のある方は、ぜひ、Web3.0の始め方を参考に、新しいWebの形に触れてみてください。
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