ハッカーが水曜日にシンシア・ラミス上院議員の認証済みX(旧Twitter)アカウントを一時的に乗っ取った。同アカウントは偽のソラナ系ミームコイン「$USAトークン」を宣伝したが、投稿は約5分ほどで消去された。
ワイオミング州選出の共和党議員ラミス氏は、暗号資産規制を2つの連邦当局に分割する「デジタル資産市場明確化法(Digital Asset Market Clarity Act)」の最も熱心な推進者。暗号資産に関する投稿の頻度でも他の議員を大きく上回る。
ラミス氏の暗号資産詐欺ハッキングの内幕
ハッキング投稿では「我々のチームが公式に作成した」と主張し、ソラナの公式アカウントもタグ付けしていた。アメリカ国旗の画像を添付し、pump.funへのリンクも付与。pump.funは数分で誰でもソラナ系ミームコインをミントできるプラットフォームである。
ビットコインアーカイブが保存したスクリーンショットによると、投稿は消去までに約5600回閲覧され、返信37件が集まった。ほぼ同一の投稿が短時間で連続して現れ、それぞれ異なるトークンページへ誘導していた。
認証済み政治家アカウントは攻撃者にとって魅力的な標的。現職上院議員からトークン宣伝投稿が来るとはほとんどのフォロワーが予想しないため、最初の数分間が特に大きな影響力を持つ。
暗号資産ユーザーが数分で異変を察知し、購入しないよう警告した。しかし、記事公開時点でラミス氏の事務所は侵害を認める声明を出していない。
いまのところ、トークンに関わる利益は確認されていない。これは6日前に発生したロビンフッドCEOのXアカウント乗っ取りとは対照的。そちらの事件では攻撃者が約120万ドルを得た。
暗号資産界の著名人アカウント、相次ぐ乗っ取り被害
ウラジ・テネフ氏は7月23日、Xのカスタマーサポート担当者を標的にしたソーシャルエンジニアリング攻撃でアカウントの管理権を失った。同氏の名前を冠した「Vladhood」なるトークンが宣伝され、約650ETHが流出した。
7月上旬には、SpaceXとStarlinkのアカウントが「SCATMAN」と呼ばれるラグプルプロジェクトに悪用され、約12万5000ドルを詐取された。X(旧Twitter)は4月に初回の暗号資産関連投稿を自動的にロックする措置を導入したが、被害の連鎖は止まっていない。
手口は大きく変化しない。攻撃者は認証済みアカウントを乗っ取り、直後に新たに作成したトークンを宣伝、その後証拠を消して所有者が管理権を取り戻すのを待つ構図。
SOLは木曜日に約73ドルで取引され、24時間でほぼ1%下落、1年前のピークから60%安となった。詐欺トークン自体には実質的な流動性はなかった。
一方でラミス氏にとっては微妙なタイミングとなった。同氏提出の法案は上院指導部が審議の時間がないと表明し、休会前に棚上げされた。今回の不正アクセスの手口の解明が、トークンそのもの以上に注目されそうな情勢。









