暗号資産(仮想通貨)の自己管理型ウォレット「MetaMask(メタマスク)」は12日、非対応のチェーンのサポートする新機能「MetaMask Snaps」のオープンベータ版をローンチした。ローンチ時点で、ビットコインなどを含む34種類のチェーンのSnapsが利用可能。すべて第三者開発者によって作成され、メタマスクの開発会社コンセンシスによって監査されている。
MetaMaskは、主にイーサリアムネットワークとイーサリアム仮想マシン(EVM)チェーン向けに設計されたプラットフォームだが、Snapsを介して他のレイヤー1ブロックチェーンにも相互運用が可能となる。現在の新規対応チェーンはビットコイン、ソラナ、コスモスなどが含まれている。同機能は現在、グーグルエクステンションにのみ対応しており、利用にはメタマスクを最新版にする必要がある。
Snapsは分散型アプリ(DApps)からの通知もサポートしている。ただし、この通知機能は各Snapsが個別に持っており、MetaMaskのウォレットがサイトに接続する際に出るポップアップとは異なる。加えて、通知APIは現時点でMetaMaskのブラウザ拡張機能にのみ実装されており、モバイルデバイスでのプッシュ通知はまだ対応していない。
メタマスク「Snaps」のプロダクトリード、クリスチャン・モントヤ氏は「Snapsはイノベーションを促進するためのオープンプラットフォームとして設計されているため、開発者がこのプラットフォームでSnapsを公開する際には料金は発生しない」と語っている。
現在はSnapsの公開にはコンセンシスの許可が必要となるが、この制限は将来的に緩和される予定だ。モントヤ氏によれば、スマートコントラクトを活用した新しい登録アプローチを開発中であり、それによってコミュニティのメンバーや監査人も開発者が公開するSnapsの審査に参加できるようになる計画だという。
メタマスクとは?
メタマスクとは、イーサリアムブロックチェーン上で動作する仮想通貨ウォレット。2016年に開発され、現在では世界中で最も人気のあるウォレットの1つとなっている。DAppsへのアクセスや、仮想通貨の保管・送受信、NFTマーケットプレイスやNFTゲームなどの、ブロックチェーンを基盤としたサービスの利用が可能だ。
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