マイクロソフト株主に詐欺訴訟主導のチャンス、主力AI「Copilot」問題の隠蔽を主張
タイミングは不可解だ。マイクロソフトは米国市場で1日あたりの時価総額増加額として過去最大の記録を打ち立てたばかり。その主因となったのは、まさに訴訟で問題視される同じ製品である。
訴訟の内容
この訴訟は2025年5月1日から2026年1月28日までにマイクロソフト株を購入した全株主が対象となる。
投資家側は、マイクロソフトがCopilotを公の場で称賛しつつ、問題点を隠していたと主張。株価は実際の価値を大きく上回って取引されていたと指摘する。
この訴訟はワシントン州の連邦裁判所で審理中。筆頭原告はミシガン州の警察・消防年金基金。
指摘された問題はシンプルだ。例えば、分かりにくいブランド戦略、連携しないツール類、Copilotを試用しても有料利用に至らなかった顧客などが挙げられる。
株価急落の日
マイクロソフトは1月28日に2026年度第2四半期決算を発表。売上高は前年同期比17%増の813億ドル。Azureの成長率は39%だった。
投資家はこれらの数字を前向きに捉えなかった。過去最高の設備投資額が懸念材料となり、Copilotの有料利用者は1500万強にとどまった。
訴状はさらに厳しく主張。Azure成長の急減速と、Copilotの利用者数がアナリスト予想を大幅に下回ったと指摘する。
株価は翌日に481.63ドルから433.50ドルへ下落。48.13ドル、すなわち10%の下落だった。
同様の訴訟は、今年たびたび大手IT企業のAI投資失望で起きている。
マイクロソフト、急反発
水曜日、マイクロソフトは2026年度第4四半期の売上高を発表、売上高は900億ドル。Azureの成長率は43%。Copilot有料利用者は2倍の3000万超に増加した。
翌木曜日、株価は16%超の急騰となり、時価総額は約4500億ドル増加。米国企業として過去最大規模の1日あたり時価総額上昇となった。
「今年、Azureの売上高は初めて1000億ドルを突破し、Microsoft 365 Copilotの有料利用者数も3000万を超えた。顧客がAIによる変革のパートナーとして当社に寄せる信頼の表れだ」とナデラCEOは決算発表で述べた。
金曜日の株価は462.52ドル、2.53%高。それでも1月下落前の終値481.63ドルは下回っている。損失は依然として現実だ。ただ、急反発も事実であり、マイクロソフト側の弁護士も強調するだろう。
投資家は損失を取り戻せるか
ほとんどの投資家は回収できず、ごく一部が数年後にわずかな小切手を受け取るにとどまるだろう。8月11日は配当日ではなく、この訴訟の代表原告になるための最後の申請期限である。
この対象期間に購入した全員が、その後も補償請求の権利を持つ。手続きや弁護士、費用なども不要だ。
今週大量に届いている通知は広告であり、大幅な株価下落ごとに法律事務所が送付するものだ。
マイクロソフトは、今後訴訟の棄却を裁判所に申し立てる見通し。同種訴訟の大半はこの時点で終結する。まれに生き残った場合も、被害とされる損失のごく一部で和解する傾向にあり、決着には3年以上かかる。
株価急反発によって、回復へのハードルは一段と高まった。急落分のほとんどを株価が戻した状況で、損失が残ると主張するのは困難だ。
投資家への教訓は短い。AI関連の期待には法的リスクが伴い、しかもそれは最大手企業に集まる。株式市場が依然として「巨大AIトレード」の様相を呈し、8月に注目すべき米国株のリストにも名を連ねるため、無視できないリスクといえる。









