ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は、STRF、STRC、STRK、STRDに対し、毎日配当を提案している。同社は優先株の株主が、暦日ごとに現金収入を得られる仕組みの導入を目指す。米国株式市場では珍しいモデル。
配当とは、企業が自社株を保有する投資家に支払う現金のことを指す。マイクロストラテジーの提案では、この収入が土日や祝日を含む毎日発生し、支払いは次の営業日に行われる。
トータルリターン自体は変わらない。変更点は、受け取る頻度のみである。
参考: 優先株は、主に投資家に定期的な収入を支払うことを目的とした特殊な株式である。通常の株式(例:MSTR)は企業の損益に連動しやすく、価格の変動幅も大きい傾向がある。
STRCはインカム重視商品に ビットコイン銘柄ではない
STRCは現在、額面100ドルに対し12%の年間配当を支給している。単純化すれば、100ドルの株式を1株保有する投資家は現行の利率で年間12ドル程度を受け取ることになる。
毎日配当にしても、総額は増えない。この収入が、より小口で高頻度に分割されるのみである。
これは、月末に一括でもらう給与の一部を、毎営業日に分けて受け取るイメージに近い。
この方式は、安定収入を重視する投資家にとってSTRCの魅力を高めうると指摘される。ストラテジーは、この変更が流動性や価格安定性の強化にもつながる可能性があるとしている。
リスクも存在
STRCは同社の主力株MSTRとは設計が大きく異なる。MSTRはビットコインの動きに連動する。
MSTRは、投資家がビットコインのレバレッジ取引として捉える傾向が強く、値動きも激しい。他方、STRCは収入を軸としており、価格を100ドル近辺に維持する努力もなされている。
毎日配当はこの違いを強調できるが、リスクを排除するものではない。
ビットコインが大きく下落し、ストラテジーの財務に懸念が広がれば、STRCの市場価格は100ドルを大きく下回る可能性がある。6月にはビットコインが6万ドルを割り込み、STRCも75ドルまで下落した。
配当の原資も、ストラテジーの手元資金の十分性に左右される。
MSTR株主への影響
MSTR株主にとっては、影響は間接的である。
優先株主は、ストラテジーの資本構成上、MSTR株主よりも優先して配当を受けることが原則で、普通株主(MSTR)への分配より先に支払われる。
この2種類の商品の違いが一層鮮明になってきた。
MSTRは依然として、ビットコイン連動で値動きが大きい銘柄である。他方、STRCはインカム商品色が強まり、上昇余地よりも定期的な現金配当や価格の安定性に重きを置いた設計となっている。









