ナイキは、2021年に買収したWeb3に特化した子会社RTFKTを閉鎖し、巨額の財務損失を引き起こしたとして、投資家グループから集団訴訟を起こされている。
投資家は、ナイキの行動がナイキブランドのNFTの価値を急落させ、数百万ドルの投資を消失させたと主張している。
ナイキ、NFTで未登録証券を宣伝と非難
裁判所の文書によれば、ナイキはRTFKTを閉鎖し、関連するデジタル資産の需要を断ち切ることでコミュニティを「ラグプル」したとされている。
原告は、ナイキがブランド力とマーケティングの専門知識を利用して、未登録の証券とされるものを宣伝し、突然プロジェクトを放棄したと主張している。
訴訟は、ナイキが暗号資産ブームを利用してNFTの販売を促進したと主張している。投資家は、ナイキのプロモーション活動によって価値が上昇することを期待してNFTを購入した。
しかし、RTFKTが解散されると、これらのインセンティブは消滅した。かつて独占的な報酬や利益を見込んでいた購入者は、投資がほぼ瞬時に価値を失うのを目の当たりにした。
「ナイキNFTは、特定のプロモーターとプロジェクトの成功から価値を得ていたため、ここではナイキとそのマーケティング活動に基づいて、投資家はプロジェクトがナイキブランドに基づいて人気が高まるにつれて価値が上昇することを期待してこのデジタル資産を購入した」と訴訟は述べている。
訴状は、クエストの完了、限定版商品のアンロック、二次販売の機会がNFT購入の主な動機であったことを強調している。
RTFKTの運営が崩壊したことで、これらのインセンティブは消え、投資家は価値のないデジタル資産を抱えることになった。
さらに、原告はナイキNFTが連邦法の下で証券に該当すると主張している。ナイキはデジタル資産を米国証券取引委員会（SEC）に登録せず、関連するリスクを開示しなかったとされている。
投資家は、真のリスクを知っていれば、デジタル資産を高値で購入しなかったと主張している。
「原告や他の人々は、ナイキNFTが未登録の証券であることや、ナイキが彼らの足元をすくうことになるとは知らなかったら、ナイキNFTをその価格で、あるいは全く購入しなかっただろう」と投資家は主張している。
原告は、ニューヨーク、カリフォルニア、フロリダ、オレゴンの消費者保護法違反を理由に、500万ドルを超える損害賠償と陪審裁判を求めている。
RTFKT、技術的な不具合発生
一方、この訴訟は、4月24日に技術的な問題でナイキ関連のNFT画像が表示されなかったことで、投資家の不満がさらに高まった中で起こされた。
RTFKTの技術責任者サミュエル・カーディロは、予想より早くCloudflareの契約が終了したことが原因であると説明した。
「4月初め、Cloudflare Freeに留まる決定が（ついに）承認され、インフラの移行作業を開始した。今朝、Cloudflareが契約終了の数日前にFreeプランに移行することを決定し、画像や動画のストリーミングを拒否するバグを引き起こした」とカーディロは説明した。
ほとんどの画像は復元されたが、カーディロは今後の同様の障害からNFT保有者を守るため、RTFKTのNFTファイルをAR Driveを使用してArweaveの分散型ストレージプラットフォームに移行している。
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