通信大手NTTは1日、大規模言語モデル(生成系AI)「tsuzumi」を発表した。tsuzumiは日本語と英語に対応する。24年4月以降の商業利用の開始を見据える。
「tsuzumi」は和楽器の「鼓」に由来する名前を持つ生成AI 。Open AIのGPT-3が1750億のパラメータに対し、tsuzumiは超軽量版(6億)で約300分の1、軽量版(70億)では約25分の1の規模を持ちながら、GPT-3と同等の性能を25分の1のGPUコストで実現している。特に日本語の処理においては高い性能を示し、「Rakuda」というベンチマークテストでもGPT-3.5や他の国内LLMモデルより優れた結果を示した。特定の業界や言語表現に特化した知識の追加学習が容易なアダプタ技術が採用されている。今後、視覚や聴覚を含むマルチモーダルへの対応や他の言語への展開を予定し、「GPT-4」の域に迫る性能向上を目指す。
- チューニングとは、モデルの振る舞いを特定のタスクや目的に合わせて調整するプロセス
- パラメータとは、AIが学習や予測を行う際の内部の設定や調整値を指す。AIの「知識」や「経験」を形成する要素の一部
島田代表取締役社長は「当社の長年の自然言語処理(NLP)研究の成果を生かして、専門分野に特化したAIを開発したい。。tsuzumiは、持続可能な未来を築くためのツールとして提供したい」と語った。
国産AIの開発競争も激化か
ソフトバンクは31日、日本語特化型の国産大規模言語モデル(LLM)の開発を本格開始した。同社は24年内に3500億パラメーターの国産LLMの構築を目指す。同社の孫会長は9月、ChatGPTの開発元OpenAI、元アップルのサー・ジョニー・アイヴデザイン責任者とともに「AIのiPhone」の制作を掲げ、AIを駆使した端末を開発する会社の立ち上げに向け協議をしていると報じられていた。このほかにも、国内大手企業の富士通やNECなども生成系AIの開発・提供を行なっている。NECは10月17日神奈川県相模原市と協定を締結し、国産の生成AIサービスを業務に導入する方針を発表していた。
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