パイコイン（PI）の価格は大幅な下落基調にあるが、一部では価格とモメンタムの間に見られる相違、いわゆる「隠れたダイバージェンス」が、相場の反転を示唆しているとの見方も出ている。
暗号資産取引所への送金が増加し、トレーダーが積極的にショートポジションを構築するなか、相場には静かな反転の兆しも観測されている。
Sponsored取引所への警戒感、依然高く
パイコインの取引所準備金は過去2か月で大幅に増加し、最近の急増は取引プラットフォームへの大規模な流入を示している。これは通常、保有者が売却の準備をしていることを示唆する。
最新のデータでは、主要なCEXで流出を上回るネット流入が示されている。これは強気派にとって警告信号である。
資金調達率が深いマイナス圏に留まる
PIの永久契約の資金調達率は依然として大幅にマイナスである。これは、ロングポジションを持つトレーダーがPIをショートする人々から支払いを受けていることを意味し、弱気の確信が高いことを示している。
資金調達率は、永久先物におけるロングとショートポジションの保有コストを反映する。マイナスの読み取りは、トレーダーが主にショートであり、弱気のエクスポージャーを維持するために支払っていることを示す。
弱気な強気派、しかしまだ降伏せず
エルダー・レイ・インデックスは混乱した状況を描いている。強気派はほとんど沈黙しており、ベアパワーは依然として一貫した赤いバーを示している。しかし、これらのバーには新たな急増がなく、この傾向は楽観的な見方をもたらす可能性がある。
エルダー・レイ・インデックスは、価格動向を指数移動平均と比較することで買い手と売り手の強さを測定する。PIの場合、強気派はモメンタムを維持するのに苦労している。
それでも、新たなベアの急増がないことは、まだ崩壊ではなく、膠着状態を示唆している。
隠れた上昇傾向の乖離が強気派にわずかな希望を与える
唯一の希望の光は、相対力指数（RSI）から来ている。PIの価格が連続して安値を更新している一方で、RSIは高値を更新しており、教科書通りの隠れた強気のダイバージェンスを示している。これは通常、弱気の圧力が弱まっていることを示唆しており、価格がまだ反応していなくてもそうである。
相対力指数はモメンタムを追跡する。価格が下落してもRSIが上昇する場合、隠れた強気のダイバージェンスが発生し、しばしば反転の兆候となる。
このダイバージェンスが実現すれば、重要な抵抗ゾーンは0.4797ドルと0.5152ドルにある。これらのレベルを上回るブレイクアウトが確認されれば、0.60ドルへの道が開かれる可能性がある。最も顕著なスイングローから最後の顕著なスイングハイまで引かれたフィボナッチ指標は、追加の抵抗レベルを0.5037ドル、0.5347ドル、0.5657ドルに示している。
フィボナッチ指標は、主要な価格スイングから引かれ、比例的なリトレースメントゾーンに基づいて潜在的なサポートと抵抗レベルをマッピングする。
しかし、PI価格が0.4035ドルのサポートゾーンを下回ると、全体の強気の仮説が崩れ、PIはさらに深い調整に引きずり込まれる可能性がある。
